慢性咳嗽薬リフヌア 23年10月の患者数6500人
長期投与解禁後も14日以内の処方が7割近く 慎重な処方続く
公開日時 2024/01/01 00:00
慢性咳嗽は8週間以上、咳が続く状態のことで、咳喘息、胃食道逆流症(GERD)、副鼻腔炎などが原因となる。慢性咳嗽患者の約2割は原因疾患への対処を含む適切な治療をしても咳が残ると報告されている(名古屋市立大学調査)。こうした難治性の慢性咳嗽を適応とする世界初の薬剤として、選択的P2X3受容体拮抗薬リフヌア(一般名:ゲーファピキサント)が2022年に発売された。咳は、気道内のATPがP2X3受容体に結合することで、受容体が開いて陽イオン(カチオン)が通過し、その刺激が神経を伝わって起きることがある。リフヌアは、P2X3受容体にはたらいて刺激が伝わるのを防ぐ作用があり、咳を抑えると考えられている。安全性は、臨床試験において味覚関連の副作用(味覚不全、味覚消失、味覚減退、味覚障害)が63.1%の割合...