病院の価格交渉に変化の兆し メリハリ求めゾロ新・長期収載品に照準(1)
公開日時 2010/10/28 00:00
医薬品の価格交渉をめぐる病院と医薬品卸の交渉に変化の兆候がみられる。4月に試行導入された新薬創出加算により、対象となる新薬を中心に納入価交渉の水準が従来に増して高まっているためだ。すでに価格交渉は長期化の様相を呈しているが、ここにきて医療機関側も価格水準の高い新薬を尻目に、ゾロ新や2011年に後発品の追補収載が見込まれる先発品への切り込みを強める動きを見せている。新薬創出加算の導入により新薬とそれ以外の医薬品で価格のメリハリ付けを期待する声も聞かれるが、一方で新薬と長期収載品でバランスをとる取引形態はそう長くは続かないとの見方もある。本誌は、新薬創出加算導入後の医薬品市場を予測する目的で、病院勤務医や病院薬剤部から見た新薬の価値と価格交渉の行方を取材した。(沼田佳之、小沼紀子、神尾裕)【総論...