米FDAは2月16日、米アムジェンの赤血球増殖因子製剤(ESA)Procrit、Epogen(ともにエポエチンα)およびAranesp(ダルボポエチン)について、化学療法中のがん患者における貧血に対する使用でのリスクを適正に医療関係者および患者に伝達するなどのリスク管理プログラムを承認した。
同プログラムは、FDAが安全性を脅かされる可能性の高い薬剤について製薬企業に策定を要求している「リスク評価・緩和戦略」の一環で、アムジェンの「医療供給者および患者に対するESAについてのリスク情報提供支援」プログラム(APRISE)と呼ばれるもので、具体的には、アムジェンが、医療関係者に、▽APRISEプログラムに登録、▽がん患者に対するESAの使用法についての教育計画の策定、▽使用前に患者のESA使用のリスク・ベネフィットを説明、患者から同意書の取得―を確実に履行させることを定めた。さらに、同社には、医療関係者の同患者に対する使用についてのモニターを義務付けた。
FDAは、がん化学療法受療中患者で同剤を使用、腫瘍の増大や死亡を早めた症例などの発生の報告があったため、08年4月、アムジェンに同プログラムの策定を求めていた。