サンド・中道CEO 第2第3のバイオシミラー投入に意欲
公開日時 2009/10/06 04:02
サンド日本法人の中道淳一CEO(写真)は10月5日、日本初のバイオシミラー(バイオ後続品)となったヒト成長ホルモン製剤ソマトロピンBS皮下注(5と10mg)の発売を受けて都内で記者会見し、「(製品の)信頼性の確立を第一としたい」と述べ、医療現場への情報提供を徹底していく方針で臨むとした。この製品は先行バイオ薬の0.7掛けで薬価算定されており、安価であるのに先行品と同等で使いやすい点を強調した。
今回日本で発売された製品はすでに海外33ヵ国で承認されていることから、使用実績、安全性の知見の蓄積を生かす。専用のウェブサイト、フリーコール、専任MRで医療現場の情報ニーズに応え、信頼性の確立を進めるとしている。中道氏は「信頼される製品になれば、売上はついてくる。現時点では、これくらい売り上げたいという数字はない」と話した。
次なる製品としては腎性貧血などに用いるエポエチン製剤、造血因子のG-CSF製剤をサンド本社が海外で発売していることを挙げ「日本のプライオリティとしてこのあたりが入ってくる」とし、時期は明示しなかったが、第2第3のバイオシミラーの投入に意欲を示した。その際も、情報提供重視の方針で臨むという。
中道氏は、バイオシミラー分野のパイオニアであるサンド本社の力を生かし「ジェネリック(GE)とバイオ後続品を両輪に相乗効果を発揮することで、日本で信頼される企業となり、結果として成長を図る。その結果、日本の医療費の節約に貢献できる」と、今後の事業方針を説明した。