国家戦略の中のインド製薬企業
公開日時 2012/11/29 00:00
フィンテックグローバルキャピタルシニアアドバイザー元武田薬品工業(現在:武田科学振興財団、国際部長)豊田繁日本はターゲットインドでは製薬産業がIT産業につぐ「金の卵を産む鶏」と位置づけられている。これは、自然になったのではなく国家戦略として、FICCI(インド商工会議所連合会注1)とともになされたのである。FICCIはこう予測していた――04年から09年に世界のジェネリック(GE)市場に占める割合は46%から66%になる。15年までには、世界の特許取得済みの製品は、ボリュームレベルで市場全体の10%だけの構成となり、GEが支配的になる。今後は2桁で成長し、特許切れになるブランド薬は、GEや競合他社にその売上を奪われて、その収益の80%を失う――(図1)。GEにインド製薬産業の商機があると見た...