持田製薬 ハンガリーのリヒター社とバイオ後続品の包括的提携契約を締結
公開日時 2010/12/15 04:02
持田製薬は12月14日、ハンガリーの製薬企業ゲデオン・リヒター社が手掛けるバイオ後続品について、日本における独占開発・販売権に関する長期的・包括的提携契約を締結したと発表した。契約日や契約期間、金銭面の契約内容は非開示。持田は「包括的な提携のもと、今後拡大が期待されるバイオ後続品への本格参入を実現し、将来の重要な戦略分野のひとつとして事業化を進める」とコメントしている。
リヒターは中・東欧で最も大きい製薬企業のひとつで、米国や西欧主要国にも進出している。09年の連結売上高は約10億ユーロ(約13億米ドル)、売上構成は新薬ビジネスが3割、後発品ビジネスが7割となっている。時価総額は32億ユーロ(43億米ドル)。持田によると、特にステロイドホルモンで実績の高い企業で、世界の婦人科領域の市場で存在感を発揮しているという。一方、バイオ後続品は2000年代から手掛けており、現在、前臨床に数品目ある。この前臨床品目の中には抗体医薬も含まれるが、先発品名や疾患領域は開示していない。
持田はこれまでにバイオ後続品に取り組むことを表明している。今年2月には富士製薬が開発中の遺伝子組換えヒト顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)製剤のバイオ後続品に関して、日本での共同開発契約を結んだ。開発が順調に進めば、持田にとっては第1号のバイオ後続品となる。現在フェーズ2/3段階にあり、14年頃の発売を計画している。