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大塚製薬 核酸医薬・ウレフネルセンのライセンス契約締結 ALS治療薬候補として日本含むP3実施中

公開日時 2024/11/25 04:50
大塚製薬は11月22日、米バイオ医薬品企業のIonis Pharmaceuticalsとの間で、核酸医薬・ウレフネルセンについて、全世界を対象とした独占的製造販売権を取得するライセンス契約を締結したと発表した。アイオニス社は、FUS変異による筋萎縮性側索硬化症(ALS)を対象に、日本を含むグローバルフェーズ3を進めている。契約により、大塚製薬が全世界における製造および販売を独占的に行う。同社はアイオニス社に対し、1000万米ドル(約15億円)の契約一時金に加え、承認および売上高の達成目標に応じたマイルストン、売上高に応じたロイヤルティを支払う。

ウレフネルセンはアイオニス社創製のアンチセンスオリゴヌクレオチドという核酸医薬。遺伝子変異により毒性を持った異常なFUSタンパク質が神経に蓄積することで神経変性が生じる「FUS-ALS」に対して、12週間ごとの脊髄注射で異常なFUSタンパク質の生成を阻害する。現在、日本を含むグローバルで第3相試験を実施中で、開発に成功すれば、FUSの遺伝子変異によって引き起こされる「FUS-ALS」における世界初の治療薬になる可能性があるという。

ALSを引き起こす遺伝子はこれまでに30超が見つかっており、FUSは日本では2番目に多いALSの原因遺伝子。FUSの遺伝子変異によって引き起こされる「FUS-ALS」は、一般的なALSと異なり、発症年齢が40歳前後と若く、病状の進行が非常に早いとされる。

アイオニス社からの導入品は、欧州および日本を含むアジアで開発・販売権を得た遺伝性血管性浮腫発作抑制薬・ドニダロルセンに続く2品目。大塚製薬の井上眞代表取締役社長は、「アイオニス社とのさらなる提携により、世界中のFUS変異を伴うALS患者さんの治療に貢献できるよう尽力する」とコメントを寄せている。
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