小野薬品 米バイオ企業・デシフェラ社の買収を完了 パイプライン拡充 グローバル展開を一層加速
公開日時 2024/06/13 04:49
小野薬品は6月12日、米バイオ医薬品企業デシフェラ・ファーマシューティカルズの株式公開買付けを完了したと発表した。これに伴い小野薬品の米国子会社Merger Subs社とデシフェラ社が合併し、合併後のデシフェラ社が小野薬品の完全子会社となる。小野薬品の相良暁代表取締役会長は、「デシフェラ社のがん領域における優れた研究開発能力および欧米での販売力を活かし、成長戦略の一環である小野 グループのパイプラインの拡充およびグローバル展開をより一層加速させるよう取り組みたい」と意欲を示した。
デシフェラ社の買収は4月30日に小野薬品から発表されたもの。その席で相良会長は、買収の戦略的な意義について、「パテントクリフによる収益減少への対応」と、欧米での開発・販売力強化による「グローバルスペシャリティファーマへの成長の加速」だとの考えを示していた。
今回の株式公開買付けは、デシフェラ社の発行済みの普通株式すべてを1株当たり現金25.60米ドル(総額約24億米ドル)で買い取る株式公開買付け。5月13日に開始され、米国東部時間6月10日午後11時59分の1分後に終了した。
デシフェラ社のSteven L. Hoerter社長兼CEOは、「小野薬品の一員となり、新たなステージに進むことをうれしく思う。両社の研究開発能力と商業化プラットフォームを最大限に活用し、グローバル スペシャリティー ファーマとして、小野グループの成長に大きく貢献できることをうれしく思う」とコメントした。