日本調剤 中医協・中川委員の中医協での不正請求発言に猛抗議

公開日時 2017/03/30 03:50
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中医協総会で診療側委員の中川俊男委員(日本医師会副会長)が日本調剤を名指して、「患者からの同意を得たかかりつけ薬剤師が不在の時、他の薬剤師が対応し、かかりつけ料を算定していないか心配だ」などの発言に対し、日本調剤は3月29日、「事実ではないことを強く申し上げる」との抗議を発表した。中医協の場で中医協委員が個別企業を名指しで批判すること、それに対して抗議が行われることは、いずれもきわめて異例。


◎診療側・中川委員 保険薬局を国民皆保険のプレイヤーとして疑問視


この日の中医協総会で中川委員は、患者本位の医薬分業を実現する上で、「決定的に抜けていたのは、医薬分業の担い手である薬局が営利企業だということだ。営利企業である薬局が、製薬企業にも同じことを言ったが、公的保険、国民皆保険を維持するプレイヤーとしての資格があるかどうかということだ」と指摘。調剤報酬が大きく伸びたことに触れ、「大手調剤チェーンに財源が偏在していて、内部留保が格段と積み上がっている。トップの報酬もメディアで報道されるとなると、由々しき問題だ。その一方で、地域で地道に頑張っている零細の薬局は守らなければならないというのは我々の合意だったと思っている」と述べた。


◎診療側・中川委員 日本調剤は「かかりつけ薬剤師がいない時も算定していると推測」


その上で、日本調剤と名指しして2017年3月期第三四半期の決算資料を引き合いに、かかりつけ薬剤師について患者の同意件数が5万8000件(第一四半期)、6万1000件(第二四半期)、6万7000件(第三四半期)と伸びたと説明。一方、算定件数は4万8000件、15万6000件、28万件と伸びた。


中川委員は、「理解できない。同意件数が1.3倍しか増えていないのに、指導料算定件数が5.8倍も増えているのか。これが営利企業である大手調剤チェーンの経営態度かなと皮肉を込めて申し上げたいと思う。我々前回改定で零細の地域の薬局を守っていく、内部留保を増やしすぎているところは是正しようという想いで改定したがそれが裏目に出ている」と述べた。


さらに、「まさかこんなことはないと思っているが、薬局には複数の薬剤師がいる。患者さんから同意を得たかかりつけ薬剤師がいない時にも算定をよもやしていないだろうかという心配がある。かかりつけ医の場合はほとんど開業医では1人しかいないのであり得ないが、薬局には複数の薬剤師がいる。算定要件が甘かったのではないかという推測だが、由々しき問題だと思っている」と述べた。その上で、「間違っていれば訂正してお詫びしたいと思う」と付した。


かかりつけ薬剤師指導料は、患者が同意した薬剤師以外では算定できず、仮に中川委員の発言が事実であれば、日本調剤が不正請求をしたことを中医協の場で指摘したことになる。


◎日本調剤 算定時には静脈認証システムでかかりつけ薬剤師を確認



これに対し、日本調剤は、事実ではないと反発。かかりつけ薬剤師指導料をはじめとする、調剤業務およびその算定はすべて基幹システムを用いていると説明。また、算定時に「静脈認証システム」を用い、成りすまし等の不正が行われない対策を取っているとした。

また、かかりつけ薬剤師指導料については、同意件数の増加については、「第一四半期と第三四半期の累計数を比較することが適当」との見解を表明。累計数は、5万8000件から19万5000件へと約3.4倍増加していると説明した。その上で、「『指導料算定件数』は対象となる『患者さま同意件数』とその来局回数によることから、算定件数と同意件数の増加率に大きな乖離があるとは認識していない」とした。

かかりつけ薬剤師指導料は、患者同意取得後にしか算定できないため、同意取得件数から実際の算定までにはタイムラグが生じることになる。同社は、この資料をかかりつけ薬剤師の制度が定着しつつあることを示すデータとして示していた。
 

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