ハーボニー偽造品問題で関西メディコに改善措置命令 奈良県、奈良市
公開日時 2017/03/08 03:50
奈良県と奈良市は3月7日、C型肝炎治療薬・ハーボニー配合錠の偽造品問題を受け、薬局チェーン・関西メディコ(奈良県・生駒郡平群町)に対して医薬品医療機器等法(薬機法)に基づく改善措置命令を行った。対象は、サン薬局平群店、三室店、平松店の3店舗。偽造品は、添付文書や外箱がない裸のボトルで流通しており、この医薬品を販売目的で貯蔵したことなどが薬機法に抵触すると判断。医薬品の適切な管理の徹底を指示した。3月14日までに具体的な改善内容を報告することも求めた。
この問題は、サン薬局平松店でハーボニー配合錠を調剤された患者が、それまでに処方された医薬品と異なると気づいたことから1月10日に発覚。その後、関西メディコでは、ビタミン剤や漢方薬が混入した計5ボトルの偽造品が発見されていた。同社は、ギリアドが指定した正規の取引先(スズケン、東邦薬品、葦の会)以外からもハーボニー配合錠を入手していた。本部が一括で購入しており、平群店を経て、三室店、平松店に流通していた。仕入れは、管理薬剤師以外が担当しており、偽造品が添付文書や外箱のない状態で流通していたことから、医薬品管理の不十分さが問題視された。
改善措置命令では、管理薬剤師に医薬品の管理、必要な注意を徹底させることに加え、平群店には、薬局の開設者として、外装の異常や添付文書が添付されていないなど、疑わしいものについては、医薬品の試験、検査を薬局の管理者に行わせることなどを求めた。なお、改善措置命令以外の処分については検討中としている。