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第一三共 子会社・ランバクシーとサン・ファーマが合併 新薬とGE両輪のビジネスは継続

公開日時 2014/04/08 03:52

第一三共は4月7日、都内で記者会見を開き、同社の子会社であるランバクシー・ラボラトリーズがインド・大手ジェネリック(GE)メーカーのサン・ファーマシューティカル・インダストリーズと合併すると発表した。同社は、約63.4%保有するランバクシーの株式を手放し、合併後の新会社の株式のうち約9%を取得するとともに、取締役1人を派遣する権利を持つ。中山讓治代表取締役社長兼CEOは会見で、米国への輸出禁止措置などランバクシーが抱える課題について、「サン・ファーマの資金力、人的資源により問題解決が急速に進む」との見方を示した。その上で、世界第5位のGEメーカーであるサン・ファーマと強力なパートナーシップを構築するメリットを強調。「長期的な事業拡大に向けた(革新的新薬とGE品を両輪とした)ハイブリッドビジネスを効果的に進めることができると考えている」と述べた。


今回の合併で、ランバクシー株式1株に対し、サン・ファーマ株式0.8株の株式交換を行う。サン・ファーマの株価(4月4日終値)は571.8ルピーで、ランバクシー株式の60日営業平均株価の368.022ルピーに対し、24%のプレミアムが付く(30日平均では18%)。臨時株主総会などを経て、年末には合併を完了する予定。


同社は2008年に約5000億円でランバクシーを買収したが、その後虚偽データや生産管理の問題が起き、米FDAへの和解金を支払うなど対応を余儀なくされていた。今回の株式交換は、買収金額にも届かないことになるが、中山社長はランバクシーの買収により、「GEを含んだハイブリットビジネスの知見を得た」と述べ、買収は失敗ではなかったとの姿勢を強調した。その上で、今回の合併により、「ビジョンを本格的に実現し、過去の投資を上回る成果を実現したい」と述べた。


サン・ファーマとの具体的なパートナーシップについては、「今後話し合っていきたい」と明言を避けたが、「新薬とGE、2つのマーケットを視野にいれて事業を行うことが大事。この点は変わらない」と述べ、パートナーシップを活用して同社が推し進めてきたハイブリッドビジネスを今後も継続する構えを示した。


GE市場が重要な意味をもつ新興国市場への同社の取り組みについては、「基本的には変化がなく、加速したい」と今後も重視する姿勢を示した。ランバクシーが強みを持つ米国・インド以外の市場については、「我々がこれまで考えてきたことをベースに色々な話ができるのではないかと期待している」と述べた。


合併後の新会社は、グローバル市場で42億米ドルの売上をもつ世界第5位のGEメーカーとなる。インドのGE市場では、シェア9.2%(2014年2月までの直近12か月)のトップシェアを確保することになる。両社は、製品ラインアップが異なるほか、強みを発揮する市場も異なる。サン・ファーマは米国事業の比重が高い一方で、ランバクシーは東欧、ロシア、アフリカ、東南アジアに強みを持つ。合併後の売上構成は、米国47%、インド22%、その他の地域31%。
 

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