夫のいびき 妻の8割が病気と考えず SAS広報委調査
公開日時 2011/07/06 04:00
既婚女性の約8割が夫のいびきを病気として考えず、受診や対策を促したことがない――。睡眠時無呼吸症候群(SAS)広報委員会はこのほど、既婚女性1000人を対象に、睡眠時の病気のシグナルとなる“いびき”に関する調査を実施したところ、このような結果が出たと発表した。いびきといびきの間に息が止まってしまう場合にSASの可能性があるが、いびきやSASは寝ているため自身で気付くことは極めて困難。このため配偶者のアプローチが重要といわれるが、いびきの危険性を認識している人が少ないことが今回明らかになった。
SASは高血圧や糖尿病などと密接な関係がある。例えばSAS患者は一般の人と比べて、高血圧で1.4~2.9倍、脳卒中・脳梗塞は3.3倍、糖尿病は4倍――とのデータもあるという。いびきがSASの一番のシグナルといわれており、同委員会は今回、夫のいびきに関する調査を行った。
調査は全国の20~60歳の既婚女性を対象にネットで実施した。調査期間は2月15日~16日。その結果、約8割の夫がほぼ毎日いびきをかき、約7割の妻がいびきを注意していた。ただ、夫のいびきをなくそうと、いびき対策グッズを買った妻は17%、受診を促した妻は19%といずれも2割を下回り、「いびきを病気とみている人が少なく、あくまで夫の習慣と捉えている傾向があった」(SAS広報委)と分析している。
なお、夫のいびきが原因で、別室で寝るようにしたことがある妻は約半数(47%)、離婚したいと思ったことがある妻は5人に1人(19%)いたこともわかった。