中外製薬は11月25日、営業本部に領域専門支店制を導入する組織改正を25年1月1日付で実施すると発表した。疾患領域戦略を策定する本社機能と、医療現場の近くで課題解決を行う統括支店機能の強化・融合にむけて、統括支店の「支店」および「室」の再編と本社への機能移管を行うというもの。統括支店の戦略遂行を目的に、データ分析およびＤＸ機能を強化した「ビジネスソリューション総括室」を統括支店内に新設する。このほかデジタルトランスフォーメーションユニットについて、戦略企画機能と戦略推進機能に再編する。

営業本部の組織改正は、「真の患者中心の医療を実現する新たな営業体制の確立」を目的としたもの。各支店を「オンコロジー領域」と「スペシャリティ領域」に分けることで、支店の担当施設や担当エリアを拡大し、より広い視野で戦略を企画実行できる体制とする。また、組織の専門性を高めることで、医療関係者との深いディスカッションを通じた信頼関係の構築につなげる狙いを込めた。

◎統括支店にオンコロジー領域およびスペシャリティ領域の専門支店制導入

具体的には、①統括支店に、オンコロジー領域およびスペシャリティ領域の専門支店制を導入、②領域戦略に合わせた要員配置に基づき、支店および室の統廃合を行う、③統括支店内のエリア戦略推進部、オンコロジー／スペシャリティ領域専門室、ソリューション室を廃止する―というもの。これに伴い、領域専門室の領域専門ＭＲの機能をオンコロジー／スペシャリティマーケティング部へ、ソリューション室のメディカル・ネットワーク・リエゾン／チーム医療推進機能をカスタマーソリューション部へ移管する。このほか、統括支店の戦略遂行のために、データ分析およびDX 機能を強化したビジネスソリューション総括室を、統括支店内に新設する。

◎デジタルトランスフォーメーションユニット　「戦略企画機能」と「戦略推進機能」に再編

デジタルトランスフォーメーションユニットの再編については、デジタル戦略推進部が担う全社デジタル戦略立案と実行、ＩＴソリューション部が担う情報システムの計画・構築・運用の推進体制を、「戦略企画機能」と「戦略推進機能」に再編する。両部が共に持つ機能を集約することで、各部門との共創を加速し、より価値を生み出すデジタルへのシフトを効果的かつ機動的に実行できる体制にすることが目的。

これに伴い、デジタル戦略推進部とIT ソリューション部を、機能を再編した上で、「デジタル戦略企画部」と「デジタルソリューション部」に名称変更する