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レキサルティのADに伴うアジテーションの効能追加など新薬11製品承認へ 薬事審・第一部会が了承

公開日時 2024/08/27 04:50
厚生労働省の薬事審議会・医薬品第一部会は8月26日、大塚製薬のレキサルティ錠・OD錠(一般名:ブレクスピプラゾール)にアルツハイマー型認知症(AD)に伴うアジテーションの効能を追加することなど新薬11製品の承認の可否を審議し、いずれも承認することを了承した。日本でADに伴うアジテーションを効能・効果とする薬剤はなく、正式承認された場合、レキサルティが本適応を持つ初の治療薬となる。厚労省は部会後の記者説明会で、レキサルティの本適応に対する投与にあたり、添付文書の「効能又は効果に関連する注意」において、臨床試験成績などを踏まえ専門医との連携のもとで投与対象を総合的に判断する旨の注意喚起を行う予定と説明した。

報告品目は4製品で、この中に中外製薬の脊髄性筋萎縮症(SMA)治療薬・エブリスディドライシロップ(リスジプラム)を未発症の段階から使用可能とする適応拡大と、生後2カ月未満の用法追加が含まれる。審議品目、報告品目ともに9月中に正式承認されると見通し。

◎経口中絶薬・メフィーゴの本運用の議論開始 緊急対応できる場合は無床診療所でも投与可能に

この日の部会では、経口中絶薬・メフィーゴパックについて、現在の暫定的な運用から本運用に向けた議論も始まった。現在は、▽入院可能な有床施設(病院又は有床診療所)で使用すること、▽2剤目のミソプロストール投与後は胎嚢が排出されるまで入院又は院内待機を必須とする――との2つの条件が付いている。

本運用では、市販後の435件の実態調査結果を踏まえ、▽原則として入院可能な有床施設での使用を求めるものの、緊急時の対応が取れる場合に限り無床診療所でも投与を可能とする、▽2剤目投与後の入院又は院内待機を必須とする条件は、中絶を受ける母体の居住地の要件を満たす場合、医師の確認のもと、帰宅を可能とする――との方向で検討する。この居住地の要件は▽当該医療機関に容易に通院可能(医療機関から16km以内)、▽当該医療機関が所在する二次医療圏又は周産期医療圏内――と規定する方向。

この日の部会では本運用の内容が了承されたが、「より丁寧に専門家の意見を聞くため」(厚労省医薬局医薬品審査管理課)、親会議体の薬事審議会でも議論することを確認した。薬事審議会での議論を経て、本運用に移行する場合、関連通知を改訂する。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
ビルタサ懸濁用散分包8.4g(パチロマーソルビテクスカルシウム、ゼリア新薬):「高カリウム血症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。

ナトリウムを含まない陽イオン結合非吸着性ポリマー。経口で服用すると腸管内で過剰なカリウムを結合して便とともに排泄され、高カリウム血症を改善する。1日1回の服用で、必要な水の量が少なくて済むことが特長。

用法・用量は「通常、成人には、パチロマーとして8.4gを開始用量とし、水で懸濁して、1日1回経口投与する。以後、血清カリウム値や患者の状態に応じて適宜増減するが、最高用量は1日1回25.2gとする」。

海外では24年5月現在、高カリウム血症に対して米国及び欧州を含む41の国又は地域で承認されている。

ルプキネスカプセル7.9mg(ボクロスポリン、大塚製薬):「ループス腎炎」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。

経口免疫抑制薬。T細胞の増殖・活性化に重要な酵素であるカルシニューリンを阻害することで免疫抑制作用およびポドサイト(糸球体上皮細胞)の保護効果を発揮する。用法・用量は「通常、成人にはボクロスポリンとして1回23.7mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する」。

ループス腎炎に対し副腎皮質ステロイドが標準治療で、ミコフェノール酸モフェチルなどの免疫抑制剤を併用する場合がある。タンパク尿を伴う糸球体腎炎の速やかな寛解達成と、その後の副腎皮質ステロイドの減量が課題となっている。

海外では24年6月現在、ループス腎炎に対し欧米を含む33カ国で承認されている。

献血ヴェノグロブリンIH10%静注0.5g/5mL、同2.5g/25mL、同5g/50mL、同10g/100mL、同20g/200mL(ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン、日本血液製剤機構):「下記の臓器移植における抗体関連型拒絶反応の治療:腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

今回追加する効能の用法・用量は、「通常、人免疫グロブリンGとして、1日あたり1回1000mg(10mL)/kg体重を2回点滴静注する。ただし、患者の年齢及び状態に応じて適宜減量する。なお、必要に応じて追加投与する」で、直接静注する場合は「きわめて緩徐に行うこと」。

海外では24年7月現在、本剤と同一の静注用IgG製剤は承認されていないが、欧米を含む世界各国で静注用IgG製剤が承認され、各国・地域のガイドラインに沿って、臓器移植後の抗体関連型拒絶反応の治療に用いられている。

テッペーザ点滴静注用500mg(テプロツムマブ(遺伝子組換え)、アムジェン):「活動性甲状腺眼症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

インスリン様成長因子1受容体(IGF-1R)阻害薬。用法・用量は、「通常、成人にはテプロツムマブ(遺伝子組換え)として初回は10mg/kgを、2回目以降は20mg/kgを7回、3週間間隔で計8回点滴静注する」。

甲状腺眼症(TED)は希少な自己免疫疾患で、その多くはバセドウ病に伴ってみられるが、後眼窩の細胞でIGF-1Rを介したシグナル複合体を活性化する自己抗体によって引き起こされる個別の疾患。これらが一連の症状につながり、失明など長期にわたる不可逆な損傷を引き起こす可能性がある。TEDの初期症状には、ドライアイ、異物感、充血、瞼の腫れ、過度の涙、眼瞼後退、眼球突出、目の奥の圧迫感や眼痛、複視などがある。

海外では、24年7月現在、甲状腺眼症の効能・効果で米国で20年1月、サウジアラビアで24年2月に、活動性甲状腺眼症の効能・効果でブラジルで23年6月に承認されている。

アリッサ配合錠(エステトロール水和物/ドロスピレノン、富士製薬):「月経困難症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品及び新医療用配合剤。再審査期間は8年。

天然型エストロゲンのエステトロール(E4)を新規成分として含有する。エステトロールは、エストロゲンの受容体に選択的に作用することが確認されている。用法・用量は、「1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(ピンク色錠から開始する)28日間連続経口投与する。以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返す」。

エムスリーと共同開発したもので、承認取得後は富士製薬のMRによる情報収集・提供活動に加え、エムスリーが提供する「MR君」やWeb講演会などのe-プロモーションサービスによる営業支援、m3.com医師会員のインサイトやビッグデータを活用したマーケティング支援を行う。

海外では24年6月現在、月経困難症に対して承認されている国又は地域はない。経口避妊薬としては欧米など12の国又は地域で承認されている。

ユバンシ配合錠(マシテンタン/タダラフィル、ヤンセンファーマ):「肺動脈性肺高血圧症」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間は4年。

エンドセリン受容体拮抗薬・マシテンタン10mgとホスホジエステラーゼ5阻害薬・タダラフィル40mgとの固定用量配合剤。用法・用量は、「通常、成人には1日1回1錠(マシテンタンとして10mg及びタダラフィルとして40mg)を経口投与する」。

肺動脈性肺高血圧症(PAH)の治療では、症状をコントロールするため、作用機序の異なる複数の治療薬を併用することがある。今回2つの治療薬を配合剤とすることで、PAH患者に新たな治療選択肢を提供するだけでなく、服薬の負担軽減という患者ニーズにも応える。

海外では24年3月現在、米国、カナダ、アルゼンチンで承認されている。

トレプロスト吸入液1.74mg(トレプロスチニル、持田製薬):「間質性肺疾患に伴う肺高血圧症」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

プロスタグランジンI2誘導体製剤。今回追加する効能の用法・用量は「通常、成人には、1日4回ネブライザを用いて吸入投与する。1回3吸入(トレプロスチニルとして18μg)から投与を開始し、忍容性を確認しながら、3日以上の間隔で、1回1吸入ずつ、最大12吸入(トレプロスチニルとして72μg)まで漸増する。忍容性がない場合は減量し、1回最小量は1吸入とすること」で、既承認の肺動脈性肺高血圧症とは異なる。

トレプロストは注射液と吸入液があるが、利便性の高い吸入液は22年12月に肺動脈性肺高血圧症の適応で承認された。間質性肺疾患に伴う肺高血圧症が承認されれば2つ目の適応となる。

海外では24年6月現在、間質性肺疾患に伴う肺高血圧症に対し、米国を含む5つの国又は地域で承認されている。

レキサルティ錠1mg、同2mg、同OD錠0.5mg、同OD錠1mg、同OD錠2mg(ブレクスピプラゾール、大塚製薬):「アルツハイマー型認知症に伴う焦燥感、易刺激性、興奮に起因する、過活動又は攻撃的言動」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は4年。

抗精神病薬。今回追加する対象疾患は「アルツハイマー型認知症(AD)に伴うアジテーション」のこと。用法・用量は「通常、成人にはブレクスピプラゾールとして1日1回0.5mgから投与を開始した後、1週間以上の間隔をあけて増量し、1日1回1mgを経口投与する。なお、忍容性に問題がなく、十分な効果が認められない場合に限り、1日1回2mgに増量することができるが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと」となり、既承認の統合失調症やうつ病・うつ状態とは異なる。

厚労省によると、現在、日本でADに伴うアジテーションを効能・効果に持つ薬剤はなく、承認された場合、レキサルティは本適応を有する初の治療薬となる。投与にあたっては添付文書の「効能又は効果に関連する注意」において、臨床試験成績などを踏まえ専門医との連携のもとで投与対象を総合的に判断する旨の注意喚起を行う予定。また、部会通過時の効能・効果である「アルツハイマー型認知症に伴う焦燥感、易刺激性、興奮に起因する、過活動又は攻撃的言動」は、正式承認までに記載整備される可能性があるとしている。

ADに伴うアジテーションは、攻撃的な症状と非攻撃的な症状を含み、国際老年精神医学会において、徘徊や同じ動作の反復などの活動亢進、攻撃的発言または攻撃的行動のうち少なくとも1つ以上の症状からなり、患者の日常生活、社会生活、人間関係のいずれかに支障を来した状態と定義されている。これらの症状は、アルツハイマー型認知症患者の約半数で認められ、介護者の負担を重くし、患者自身や家族、介護者の生活の質を低下させるとともに、患者が家族と同居できず介護施設へ入居せざるを得ない要因の一つとなっている。

海外では、ADに伴うアジテーションに対し、米国で23年5月に承認され、24年6月現在カナダとフィリピンを含む3カ国で承認されている。

クービビック錠25mg、同錠50mg(ダリドレキサント塩酸塩、ネクセラファーマジャパン):「不眠症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。

デュアルオレキシン受容体拮抗薬(DORA)。覚醒を促す神経ペプチド(オレキシン)の受容体(OX1R及びOX2R)への結合を選択的に阻害し、過剰な覚醒状態を抑制し睡眠状態へと移行させることで効果の発揮が期待できる。

用法・用量は「通常、成人にはダリドレキサントとして1日1回50mgを就寝直前に経口投与する。なお、患者の状態に応じて1日1回25mgを投与することができる」。

ネクセラファーマジャパン(旧イドルシア ファーマシューティカルズ ジャパン)と持田製薬が共同開発した。承認取得後は両社で共同販売し、さらに持田製薬は塩野義製薬と共同で展開する。

海外では24年6月現在、欧米を含む33の国又は地域で承認されている。

ファダプス錠10mg(アミファンプリジンリン酸塩、ダイドーファーマ):「ランバート・イートン筋無力症候群の筋力低下の改善」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

経口のK+(カリウムイオン)チャネル阻害薬。神経筋接合部の前シナプス膜にある膜電位依存性 K+チャネルを阻害することで、細胞膜の脱分極を引き起こし、膜電位依存性 Ca2+(カルシウムイオン)チャネルを開口させる。そして、細胞内へのCa2+の流入を促進することにより、アセチルコリンを含むシナプス小胞のエキソサイトーシスを誘発し、シナプス末端からシナプス間隙へのアセチルコリンの放出を促進、神経-筋伝達を向上させることで筋肉の機能を改善すると考えられている。

用法・用量は、「通常、成人にはアミファンプリジンとして初期用量1回5mgを1日3回経口投与する。患者の状態に応じて、1回投与量として5~30mgの範囲で適宜増減し、1日3~5回経口投与するが、増量は3日以上の間隔をあけて1日用量として5mgずつ行うこと。なお、1日用量は100mgを超えないこと」。

ランバート・イートン筋無力症候群(LEMS)は自己免疫性・神経筋接合部疾患で、神経終末からのアセチルコリン放出量減少により近位筋の筋力低下、自律神経症状などの症状を呈する。悪性腫瘍に合併、あるいは腫瘍の発症に先行する傍腫瘍性神経症候群のひとつ。

ダイドーファーマは缶コーヒーなどを手掛けるダイドーグループホールディングスの100%子会社で、希少疾病用医薬品に着目した事業を展開している。

海外では24年5月現在、欧米を含む6の国又は地域で承認されている。

ロゼバラミン筋注用25mg(メコバラミン、エーザイ):「筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制」を効能・効果とする新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

メコバラミンの高用量製剤。用法・用量は、「通常、成人には、メコバラミンとして50mgを1日1回、週2回、筋肉内に注射する」。

メコバラミンのALSの病態における作用機序は解明されていないが、非臨床研究の結果から、神経保護作用、神経軸索再生作用により有効性を示す可能性が示唆されている。

承認申請は、徳島大学の梶龍兒特命教授(主任研究者)、徳島大学大学院の和泉唯信教授(治験調整医師)、千葉大学大学院の桑原聡教授(治験調整医師)らの研究チームが医師主導治験として実施した、発症早期のALS患者に対する高用量メコバラミンの有効性の検証と安全性の確認を目的とする、高用量メチルコバラミン(メコバラミン)のALSに対する第3相試験(JETALS)の結果に基づく。エーザイは15年5月にALSを対象疾患に高用量メコバラミンの新薬承認申請を行ったが、追加試験が必要との判断により、16年3月に申請を取り下げた。その後、JETALSで良好な臨床試験結果が得られたことを受け、エーザイが承認申請した。

海外では24年6月現在、ALSに対して承認されている国又は地域はない。

【報告品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

イノソリッド配合経腸用半固形剤(-、イーエヌ大塚製薬):「一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用すること」を効能・効果とする類似処方医療用配合剤。再審査期間なし。

用法・用量は「通常、成人標準量として1日900~1500g(900~1500kcal)を胃瘻より胃内に1日数回に分けて投与する。投与時間は100g当たり2~4分(300g当たり6~12分)とし、1回の最大投与量は600gとする。また、初めて投与する場合は、投与後によく観察を行い臨床症状に注意しながら増量して数日で標準量に達するようにする。なお、年齢、体重、症状及び栄養状態により投与量、投与時間を適宜増減する」。

リツキサン点滴静注100mg、同500mg(リツキシマブ(遺伝子組換え)、全薬工業):「難治性のネフローゼ症候群(ステロイド抵抗性を示す場合)」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は残余(令和6年8月28日まで)。

抗CD20モノクローナル抗体。リツキサンは現在、難治性のネフローゼ症候群に対し、「頻回再発型あるいはステロイド依存性を示す場合」で承認されている。今回、「ステロイド抵抗性を示す場合」にも使えるようにする。

海外では23年11月現在、ネフローゼ症候群に対して承認されている国又は地域はない。

エブリスディドライシロップ60mg(リスジプラム、中外製薬):「脊髄性筋萎縮症」を効能・効果とし、生後2カ月未満の小児用量を追加する新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は残余(令和13年6月22日まで)。

中枢神経系及び全身のSMNタンパクレベルを増加させるように創製されたSMN2スプライシング修飾薬。運動神経及び筋肉機能をよりよくサポートするため、SMN2遺伝子から機能性のSMNタンパクの産生を増加するように設計されている。

現在の効能・効果は「脊髄性筋萎縮症(遺伝子検査により発症が予測されるものを除く)」で、臨床症状発現前は使えない。今回、「遺伝子検査により発症が予測されるものを除く」を削除して効能・効果を「脊髄性筋萎縮症」とし、脊髄性筋萎縮症(SMA)の未発症の段階から治療を開始できるようにする。なお、SMA未発症の適応を持つ薬剤にはスピンラザ髄注やゾルゲンスマ点滴静注があるが、正式承認後、エブリスディは経口投与の治療選択肢となる。

また、エブリスディは現在、生後2カ月以上の患者を適応としているが、今回、生後2カ月未満の患者の用法・用量も追加する。生後2カ月未満に対する用法・用量は、「通常、生後2カ月未満の患者にはリスジプラムとして、0.15mg/kgを1日1回食後に経口投与する」。

海外では24年7月現在、SMAに対して欧米を含む100以上の国又は地域で承認されている。生後2カ月未満のSMAに対しては米国で22年5月、欧州で23年8月に承認されている。

▽①ジャカビ錠5mg、②同錠10mg、③同内用液小児用0.5%(ルキソリチニブリン酸、ノバルティス ファーマ):「造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)」を効能・効果とし、小児用量を追加する、①②は新効能・新用量医薬品、③は新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は残余(令和15年8月22日まで)。

JAK阻害薬。造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(GVHD)に対し、ジャカビ錠5mg、10mgは現在、成人及び12歳以上を適応としている。今回12歳未満の用法・用量を追加する。服用しやすいように内用液を追加する。

用法・用量は、6歳以上12歳未満の小児は「ルキソリチニブとして1回5mgを1日2回、12時間毎を目安に経口投与する。患者の状態により適宜減量する」。今回追加する内用液のみ6歳未満の用法・用量を持ち、「通常、6歳未満の小児にはルキソリチニブとして1回4mg/m2を1日2回、12時間毎を目安に経口投与する。患者の状態により適宜減量する」となる。

海外では24年7月現在、造血幹細胞移植におけるGVHDに係る効能・効果で欧米を含む70の国又は地域で承認されている。造血幹細胞移植におけるGVHDに係る12歳未満の小児の用法・用量は承認されている国又は地域はない。
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