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東和薬品・吉田社長 供給主体の販売体制を整備「価値に基づく適正価格販売を推進する」 第6期中計

公開日時 2024/06/12 04:50
東和薬品の吉田逸郎代表取締役社長は6月11日、第6期中期経営計画「PROACTIVE Ⅲ」(2024-26)の説明会に臨み、「供給主体の販売体制を整備し、適正価格販売を推進する」と述べ、“東和式販売体制”の最適化に努める考えを示した。吉田社長は、「今までのように過当競争的に値段を安くする状況は以前に比べて少なくなった。この理由は製造の方が追いついていないからだ」と強調。武見厚労相が「5年程度の集中改革期間で構造改革を強力に推し進める」と提案したことに絡めながら、「26年度、28年度の薬価制度改革で国と行政は新しい政策を打ってくる」と応じ、「各企業がどういう形で取り組むかに掛かっている」と強調した。

◎中計目標 売上高・連結ベース3000億円、単体2000億円、営業利益(累計)680億円

同社の第6期中期経営計画「PROACTIVE Ⅲ」は、売上高(最終26年度)連結ベース3000億円、単体2000億円、営業利益(累計)680億円、ROICは連結で6%以上(のれん影響あり)の達成目標を掲げている。なかでも国内ジェネリック医薬品事業を取り巻く環境が急激に変化する中で、①サプライチェーンマネジメントの高度化、②信頼性保証の維持と強化、③製品ポートフォリオの拡充、④社会基盤構築への貢献-などを掲げ、取組方針を明確化した。

◎「一番の肝は安定供給体制」 国内外を含めたバックアップ体制構築へ 国の支援も

吉田社長は会見で、「一番の肝は安定供給体制だ。いまの生産能力だけでなく、何かあった時の予備対応能力、国内外を含めたバックアップ体制を組み上げていかないといけない」と改めて主張。厚労省で議論となった企業評価指標の試行導入などを想定し、「当然当社としても安定供給体制を整備する」と強調した。ただ、「何かあった時の準備をする。それだけのことを用意するということは、それは生産に寄与しない部分を(会社として)持つことにもなる」と指摘、「いまの市場実勢価格主義の薬価調査では、こうした部分は表れてこない。別のところで考えてもらいたい」と述べ、行政への働きかけを継続する姿勢もにじませた。

◎「どちらかというと値段というより供給を優先している」

吉田社長は、「最近の薬価に関して言えば、今までのように過当競争的な値段をすごく安くしてというような状況は以前に比べてだいぶ少なくなった」と指摘。「どちらかというと値段というより供給を優先している」と強調した。さらに、「販売体制というより供給体制からみた情報提供活動を医療機関などに行っており、その値段は価値に基づく適正価格販売を考えている。流通チャンネル(直販、販社、広域卸)ごとに適正価格販売を推進する」と強調した。

◎地域医療の進展を予測 70営業所拠点を持つことが、ある程度意味を成してくる

今回の中期経営計画でもサプライチェーンマネジメントの高度化として、「原薬調達への取り組み」、「生産能力/供給能力の向上」と並んで、東和式販売体制の最適化を併記している。吉田社長は、「医療体制も来年から地域包括ケアシステムという考え方がある。多分これから地域医療が進んでくることを想定すると、東和薬品の70営業所拠点を持つことが、ある程度意味を成してくるのではないかと思っている」と個人的見解を交えて語った。
 
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