塩野義製薬は６月４日、米国・サンディエゴに細菌感染症に対する治療薬の研究開発拠点「Shionogi Qpex Lab」を2025年春頃に開設すると発表した。バイオテクノロジー企業や研究機関が集まるエリアに拠点を置くことで「アカデミアやベンチャー、研究機関、米国政府機関などとのグローバルパートナーシップの活性化につなげ、抗菌薬の研究開発力の強化と製品パイプラインの拡充を目指す」としている。

Shionogi Qpex Labは、米国のグループ企業Qpex Biopharmaの創薬拠点として、サンディエゴのSD Tech by Alexandria mega campusに開設予定。Qpex社は薬剤耐性菌を標的とする新規抗菌薬の創薬・開発に焦点を当て、感染症に強みを持つ製薬企業で、塩野義製薬が23年6月に完全子会社化していた。

同社ではグループとして取り組むべきマテリアリティ（重要課題）として「感染症の脅威からの解放」を掲げており、薬剤耐性（AMR）の対策に向けた取り組みを進めている。同社は「健康を守るために必要な感染症治療薬を、世界中の患者さまのもとにいち早くお届けできるよう、引き続き努力していく」としている。