患者さんを想う
公開日時 2024/06/01 00:00
医師・個人事業主(サージラボ)中村浩己患者さんとはどんな存在だろうか。製薬企業人は、患者さんに簡単に会うことはできない。だが、患者さんを理解し貢献しようとする動きは着実に進んでいる。製薬企業人は、そしてMRは、患者さんのために、いったい何ができるのだろうか。患者さんは、製薬企業人にとって身近な存在だろうか。そもそも、患者さんとは誰なのだろうか。私の考えはこうだ――患者さんは私たちだ。なぜか。私たちは、必ず病気に罹る。何の病気に罹るかは人それぞれだが、死を迎えるまでに様々な病気に罹ることだけは確かだ。そして、その都度、私たちは患者さんになるのだ。例えば、私自身は健康な人間だが、過去には、下痢・下血と腹痛で2~3週間入院したことがある。潰瘍性大腸炎が強く疑われて、退院後も数か月治療薬を内服した。...