ファイザー ドセタキセル点滴静注液「ホスピーラ」を自主回収(クラスII) 規格超えた類縁物質検出
公開日時 2023/10/20 04:50
ファイザーは10月19日、抗がん剤・ドセタキセル点滴静注液20mg/2mL「ホスピーラ」について自主回収(クラスII)すると発表した。安定性モニタリングを実施したところ、1ロットで27カ月において承認規格及び日本薬局方の規格を超えた類縁物質が検出され、これらの規格に適合しないことが判明したため自主回収する。なお、この1ロット以外の製品は、現時点での安定性モニタリングにおいて規格に適合していることが確認されている。
自主回収するドセタキセル点滴静注液20mg/2mL「ホスピーラ」の対象ロットはDC12102A。出荷時期は2022年1月6日。
危惧される具体的な健康被害についてファイザーは、「規格に適合しなかった類縁物質は、本製品の有効成分であるドセタキセル水和物の類縁物質であり、毒性及び薬理活性はドセタキセル水和物より低いことを確認している」とした上で、「現在まで自主回収の対象製造番号品が流通していた期間に、本件によると思われる健康被害に関する報告は受けていない。このことから本件に起因する重篤な健康被害のおそれはないと考えている」としている。