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米FDA チャプル病治療薬Veopozを承認

公開日時 2023/08/28 04:49
米食品医薬品局(FDA)は8月18日、米Regeneron Pharmaceuticals, Inc社のモノクローナル抗体製剤Veopoz(pozelimab-bbfg)について成人および1歳以上の小児におけるチャプル病(CD55欠損性タンパク喪失性腸症)の適応で承認した。同剤はチャプル病に対するFDA初の承認薬となった。同剤は、FDAから優先審査、希少疾病薬として指定され、希少小児疾薬優先審査バウチャーの発行が行われていた。

同剤は、初回は静脈内投与で、2回目以降は週1回投与の皮下注射剤。Regeneron社のGeorge D Yancopoulos共同会長、社長兼最高科学責任者(CSO)は、「チャプル病の史上初の治療薬として、Veopozは、我々が、遺伝学的な洞察により、同疾患の有病率に関わらず、患者に必要な有効な治療法の開発にその洞察を応用させることに取り組んでいることの証である」と述べたうえで、「チャプル病を乗り越え、我々は、Veopozが様々な補体介在疾患の希望となり、かつ、その広範囲な可能性を探索している幾多の臨床プログラムを前進させるものと信じている」とコメントした。

なお、同社では、Veopozは、同社が創製し、FDA承認され10番目の薬剤になったとしている。

チャプル病は、補体システムが過活動となり、補体過剰活性化、血管性血栓症、タンパク喪失性腸症などに特徴づけられる遺伝性免疫疾患である。同疾患は、補体システムに自己細胞を攻撃させるようにする補体制御遺伝子CD55の変異によって引き起こされる。同疾患は非常に希少で診断されている患者は、世界で100人以下といわれる。Regeneron社によると、米国でのチャプル病患者は10人以下という。症状は、腹痛、悪心、嘔吐、下痢、食欲不振、体重減少、成長障害、腫脹などを呈する。また、重度の血栓性血管閉塞を発症する可能性がある。
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