小野薬品 アストラゼネカとのがん免疫療法関連特許訴訟で和解 総額約1億4000万ドル受領へ
公開日時 2023/07/26 04:50
小野薬品は7月25日、米ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)とともに、英アストラゼネカ(AZ)やその関連会社を相手に提起していたがん免疫療法薬(抗PD-L1抗体/抗CTLA-4抗体)関連特許訴訟について、グローバルで全面的に和解する契約を締結したと発表した。和解により、小野薬品は総額約1億4000万ドルを受領し、BMSも別途、金額は非開示だが受領する。
小野薬品はAZに対し、抗PD-L1抗体・デュルバルマブ(一般名、国内製品名:イミフィンジ)が国内の用途特許を侵害しているとして、損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に提起していた
(記事はこちら)。BMSは日本、台湾、韓国を除く全世界で、AZのデュルバルマブ及び抗CTLA-4抗体・トレメリムマブ(同イジュド)が小野薬品及びBMSが権利を有する抗PD-L1抗体/抗CTLA-4抗体関連特許を侵害しているとして提起していた。
小野薬品とBMSはこれまで、米メルクの抗PD-1抗体・ペムブロリズマブ(同キイトルーダ)やロシュグループの抗PD‐L1抗体・アテゾリズマブ(同テセントリク)について、それぞれグローバルのライセンス契約を締結。小野薬品はメルクやロシュグループから売上に対する一定割合のロイヤルティなどを毎年受領している。
小野薬品は今回、AZからは一定割合のロイヤルティなどを毎年受領する方式ではなく、総額約1億4000万ドルを複数回に分けて受領する形で和解した。詳細は24年3月期第2四半期決算時に公表する予定。BMSの金額の受領方式などは開示していない。