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米FDA 糞便由来CDI予防薬・Vowstを承認

公開日時 2023/05/23 04:48
米食品医薬品局(FDA)は4月26 日、米Seres Therapeutics社のクロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI)予防薬・Vowst(糞便微生物芽胞)について、18歳以上の成人における再発CDIに対する抗菌剤治療後のCDIの再発予防の適応で承認した。同剤は1日1回4カプセルを、3日連続で服用する。同剤は、CDIの治療薬ではない。

同剤は生細菌を含有、ドナーから採取した糞便から製造されている。ドナーおよびドナーの糞便は伝染性細菌の有無を検査されているが、感染リスクの可能性は存在する。また、食物アレルゲンを含む可能性があり、食物アレルゲンは未知なため、副作用を起こす可能性がある。

FDAのPeter Marks医薬品評価研究センター(CDER)長は、「本日の承認は、再発CDI予防の助けになる新たな手段を患者および医療供給者に提供することになる」と述べたうえで、「経口で服薬できる糞便微生物叢製品が利用できることは、患者ケアおよび生命を脅かす可能性のあるこの疾患を経験した個人におけるアクセシビリティ(入手)における重要な前進である」と話した。

CDIは米国ではもっとも一般的な感染症の1つで、毎年1万5000人から3万人がCDIが原因で死亡している。FDAは、同剤について、優先審査、画期的新薬および希少疾病薬の指定を行った。

Seres TherapeuticsのEric Shaff社長兼CEOは、「当社は、10年以上前にFlagship Pioneering社によって設立されて以来、微生物治療薬の開発をリードしてきた。そして、再発CDIの初の経口投与微生物叢をベースとした予防薬・VowstのFDAによる承認は、患者コミュニティおよび当社にとって大きなマイルストーンである」と述べた。なお、同社は、2021年7月に食品大手NestleグループのNestle Health Sciences社と米国およびカナダにおける同剤の共同商業化についての提携を交わしている。
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