小野薬品 AI創薬プラットフォーム技術を持つMOLCURE社と創薬提携契約締結
公開日時 2023/03/24 04:50
小野薬品は3月23日、独自のAI創薬プラットフォーム技術を持つMOLCURE社(神奈川県川崎市、小川隆代表取締役)と、革新的な抗体医薬品を創製することを目的とした創薬提携契約を締結したと発表した。契約に基づき、MOLCUREはAI創薬プラットフォーム技術を活用して、小野薬品が開発を目指す複数の創薬標的に対する抗体などの創製に取り組む。
小野薬品は、今回の提携から創製される抗体医薬品候補を全世界で独占的に開発・商業化するオプション権を持つ。小野薬品は契約一時金、研究資金、臨床開発の進捗に応じたマイルストン、上市後の売上高に応じたマイルストン、段階的ロイヤルティをMOLCUREに支払う。
MOLCUREは2013年に設立された。同社のAI創薬プラットフォーム技術は進化的分子工学、次世代シークエンシング技術、実験自動化技術、10億以上の分子情報を有する高品質な独自データに基づいて構築されている。これにより、「多様で、高い親和性、特異性、機能性を持つ抗体やペプチドの設計が可能」だとしている。
小野薬品の滝野十一研究本部長は、「MOLCURE社のAI創薬プラットフォーム技術は、これまでの技術では創製が困難であった標的に対して機能性抗体の設計を可能にするものと高く評価しており、MOLCURE社と協働できることをうれしく思う」とコメント。
MOLCUREの小川隆代表取締役は、「私たちのAIを活用したプラットフォーム技術により、小野薬品の創薬プログラムを加速し、迅速な抗体医薬品の創製において支援できることは、大変喜ばしく思う。私たちのパートナーシップにより、世界中の患者さんの予後および生活を改善する新しい治療薬が生まれることを期待している」と話している。