米FDA 希少疾病薬開発助成に3800万ドル
公開日時 2022/11/16 04:49
米食品医薬品局(FDA)は10月17日、希少疾病薬開発案件19件および新規研究2件に4年間にわたり「FDA希少製品助成プログラム」のもとで合計3800万ドルを助成すると発表した。助成対象は、希少疾患開発における臨床試験支援、疾患の自然経過研究、レギュラトリーサイエンスのツール開発などとしている。特に、今回の助成は、疾患領域では、最近、筋委縮側索硬化症(ALS)の重要な治療へのアクセスを迅速化する法(ACT for ALS)に基づき策定されたFDA希少神経変性疾患助成プログラムへの助成が強調されている。
FDAのRobert M Califf長官は、「希少疾患に直面している個人における最大の障害は、現在入手できる治療オプションが限定されていることだ」と指摘したうえで、「1983年に希少製品助成プログラムが開始されて以来、80以上の希少疾病製品が承認されてきた。希少疾患に集中する努力を通して、FDAは、患者のアンメットニーズを満たすように安全かつ有効な医薬品の開発・評価を進めている」と話した。
FDAは、希少疾病薬の臨床試験33本の助成申請を受け付け、今後4年間で11本の希少疾病薬開発臨床試験に2500万ドル以上を助成することを決めた。特定の希少疾患が、時間経過につれ、どのように変化するかを観察するのが、自然経過研究であるが、FDAは43件の自然経過研究助成の申請を受け付け、今後4年間で8件に対して合計1100万ドルの助成を行うことになった。