サノフィ 血友病A治療薬・efanesoctocog alfaを承認申請 血液凝固第VIII因子活性を高く維持
公開日時 2022/10/03 04:48
サノフィは9月30日、血友病A治療薬候補・efanesoctocog alfa(国際一般名、開発コード:BIVV001)を日本で承認申請したと発表した。efanesoctocog alfaは承認された場合、フォン・ヴィレブランド因子に依存しない薬理作用を持つ初の第VIII因子製剤となる。従来の製剤と比べて半減期が延長され、週1回投与でその活性を週の大半にわたり正常~ほぼ正常範囲(40 IU/dL超)に高く維持することができるとしている。
血友病Aは稀な遺伝性疾患で、第VIII因子の欠乏により血液が凝固する機能が損なわれる。血友病患者に出血が発生すると、痛み、繰り返される出血による不可逆的な関節損傷、生命が脅かされるような出血に至るおそれがある。凝固因子製剤の投与が治療の基本となっている。
efanesoctocog alfaは、血友病A患者に対して週1回の定期補充療法により、従来より長期間持続する出血抑制効果を得ることを目的として開発された、新たな遺伝子組換え型第VIII因子製剤。革新的なFc融合技術に加えて、フォン・ヴィレブランド因子(VWF)の一部とXTENポリペプチドを組み込むことで、より長時間にわたり循環血中に存在できるよう設計されている。現行の第VIII因子製剤の半減期は、フォン・ヴィレブランド因子の半減期に依存するが、同剤は制限を受けないことを明らかにした初の第VIII因子製剤候補。
米国では2022年5月に、第VIII因子製剤として初のブレークスルーセラピー(画期的治療薬)の指定を受けた。