アッヴィ 進行期パーキンソン病治療薬・ABBV-951を承認申請 持続皮下注射製剤
公開日時 2022/03/18 04:49
アッヴィ合同会社はこのほど、進行期パーキンソン病治療薬・ABBV-951(開発コード、一般名:ホスレボドパ/ホスカルビドパ水和物)について、日本で承認申請したと発表した。同剤はレボドパ/カルビドパ(以下、LD/CD)の分子構造を改良し、外科的手術を必要としない持続皮下注製剤として開発されたもの。
パーキンソン病では、疾患の進行に伴い脳内のドパミン濃度が不安定になり、経口LD/CD薬の頻回な服用が必要となる。一部の患者では平均10-11錠/日の経口投与により、患者や介護者の負担が大きくなっている。また、経口薬や貼布剤などの治療では症状コントロールが難しい進行期パーキンソン病患者に対する治療選択肢は現在、手術を必要とするデバイス補助治療が主であり、侵襲性が低く、入院や術後管理などの患者への負担が少ない新たな治療選択肢が求められている。
ABBV-951は持続皮下注射用のLD/CDのプロドラッグ溶液。同社は、経口薬で運動症状を制御できない進行期パーキンソン病の治療薬として開発した。
指定難病のパーキンソン病は、振戦(ふるえ)、筋固縮、動作緩慢、平衡障害などの症状を特徴とした進行性かつ慢性の神経障害で、根治療法は未だ見つかっていない。パーキンソン病は50代頃から症状がみられ、国内患者数は約16万人と年々増加傾向にある。