中外製薬 ポライビーで未治療のDLBCLの適応拡大を申請
公開日時 2021/12/13 04:50
中外製薬は12月10日、抗CD79b抗体薬物複合体・ポライビー点滴静注用30mg、同140mg(一般名:ポラツズマブ ベドチン(遺伝子組換え))について、未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の適応拡大を承認申請したと発表した。現在は再発・難治性のDLBCLを適応としている。
今回の申請は、未治療のDLBCL患者を対象に、ポライビーとR-CHP(リツキサン+シクロホスファミド、ドキソルビシン、プレドニゾロン)併用療法と、R-CHOP(リツキサン+シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)療法の有効性、安全性、薬物動態を評価したランダム化第3相二重盲検プラセボ対照試験の「POLARIX試験(GO39942)」の成績に基づく。主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)は、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある延長を示したという。安全性は、これまでに実施された臨床試験で認められた結果と同様だった。
◎奥田社長CEO 「未治療のDLBCL治療の転換点になり得る」
DLBCL患者の40%が1次治療後に再発するか難治性である現状で、同試験ではPFSの延長を示したことになる。同社の奥田修社長CEOは今回の申請にあたり、「R-CHOP療法以降、20年にわたり新しい治療法が登場してこなかった」とした上で、「ポライビーとR-CHP併用療法が、標準治療と比較し病勢増悪までの期間を延長したことは、未治療のDLBCL治療の転換点になり得ると考えている。この新たな治療レジメンを1日でも早く患者さんへお届けできるよう、承認取得に向け進んでいく」とコメントした。