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アステラス製薬 Dyno社とAI活用の遺伝子治療用AAVベクターで共同研究・開発提携の契約締結

公開日時 2021/12/03 04:50
アステラス製薬は12月2日、Dyno Therapeutics, Inc.(米国マサチューセッツ州)と骨格筋および心筋を対象とした次世代の遺伝子治療用アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターの共同研究・開発に関する提携契約を締結したと発表した。同提携はアステラス製薬が世界をリードするAAVを基盤としたパイプラインと、Dyno社の人工知能(AI)を活用したAAVベクターの設計能力を融合させ、遺伝子治療薬の開発を加速させるというもの。Dyno社に支払うマイルストンおよびロイヤリティの総額は1製品あたり2.35 億米ドル以上、総額16 億米ドル以上の可能性がある。

今回の本提携では、遺伝子治療用に機能特性を高めた新規AAVカプシドを、Dyno社が設計し、そのカプシドを用いた遺伝子治療薬の候補品の製造、前臨床および臨床試験、並びに商業化をアステラス製薬が担う。アステラス製薬は Dyno社に1800万米ドルの契約一時金を支払い、共同研究から生み出されるカプシドを用いた製品に対し、前臨床および臨床開発、商業化の進捗に応じたマイルストンならびにロイヤルティを支払うことになる。

アステラス製薬の岡村直樹副社長は、「遺伝子治療のCenter of Excellenceである Astellas Gene Therapiesが中心となって、現在、有効な治療法がない遺伝性疾患を持つ患者のために、革新的な治療法の開発を目指しており、特に、AAVを用いて重篤な疾患の治療薬の開発に注力している」と強調。今回の提携を通じ、「患者に変革をもたらす価値を提供するため、最先端の技術を活用した新たなアプローチに注力したい」と強調した。

Dyno社のCEOで共同創設者のEric Kelsic, Ph.D.は、「Dyno社とアステラス製薬は、それぞれ独自の強みを持ち寄り、アンメットメディカルニーズの高い疾患を持つ患者のための新しい治療法を生み出すことができるようになる」と期待感を込めた。


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