アレクシオン ユルトミリスの高濃度製剤を発売 投与時間を2分の1に短縮
公開日時 2021/12/02 04:49
アレクシオンファーマは12月1日、抗補体(C5)モノクローナル抗体製剤・ユルトミリス点滴静注の高濃度製剤となるユルトミリスHI点滴静注300mg/3mLと同1100mg/11mLを発売した。
ユルトミリスは、維持投与期は8週間に1度の治療で効果が持続する長時間作用型補体(C5)抗体だが、現行製剤は1回の投与に2時間前後の点滴時間を必要とする。今回発売した高濃度製剤は現行製剤と同等の安全性と有効性を保ちながら、点滴の総量を減らすとともに、点滴に要する時間を最短1時間未満に短縮することが可能になる。
同社は、「患者さんの負担が軽減される」としたほか、1100mg/11mL製剤を使用した場合は、「約4割の患者さんで投与に要する総バイアル数が少なくなることから、医療従事者の調製業務の負担軽減に繋がり、また、投与時間の短縮で得られた時間を患者さんのケアに使うことができるようになる」としている。高濃度製剤の薬価は、300mg/3mL製剤は1バイアル69万9570円で、現行製剤と同額。1100mg/11mL製剤は1バイアル256万5090円となる。
ユルトミリスは、日本で初めてかつ唯一の長時間作用型補体(C5)阻害薬として、2019年6月に発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)を効能・効果として承認を取得。20年9月に非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)の効能追加承認を取得した。