興和 高脂血症治療薬「K-924」を承認申請 ピタバスタチンとエゼチミブの配合剤
公開日時 2021/11/17 04:48
興和は11月15日、高脂血症治療薬「K-924」(開発コード)を日本で承認申請したと発表した。スタチン製剤・ピタバスタチンカルシウム水和物(一般名)と、小腸コレステロールトランスポーター阻害薬・エゼチミブ(同)との作用機序の異なる高脂血症治療薬の配合剤で、ピタバスタチンを含む初の配合剤でもある。この2つの有効成分は相補的に血中のLDL-コレステロールを低下させる組み合わせで、国内外のガイドラインでも併用療法は推奨されている。
ピタバスタチンはHMG-CoA還元酵素を阻害することでLDL-コレステロールの低下作用を示す。優れた脂質異常改善効果に加え、長期使用での安全性、薬物相互作用の懸念が小さいこと、糖代謝に悪影響を与えないことなどが確認されている。エゼチミブは小腸においてコレステロールの輸送機能を阻害し、小腸からの胆汁性と食事性コレステロールの吸収を阻害する。
ピタバスタチンは同社が製品名リバロとして発売し、グローバル展開している。同社は、リバロ錠と同OD錠、高脂血症治療薬の選択的PPARαモジュレーター・パルモディア錠、2型糖尿病に用いるSGLT2阻害薬デベルザ錠とDPP-4阻害薬スイニー錠――などの製品ポートフォリオに「K-924」を加えることで、「生活習慣病領域におけるシナジーの最大化を追求する」としている。
なお、エゼチミブとスタチン製剤との配合剤は現在、▽アトルバスタチンと組み合わせたアトーゼット配合錠▽ロスバスタチンと組み合わせたロス―ゼット配合錠――がある。