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バイエル薬品 眼科用VEGF阻害薬アイリーア、早産児の未熟児網膜症の適応追加を申請

公開日時 2021/11/15 04:49
バイエル薬品は11月12日、眼科用VEGF阻害薬アイリーア(一般名:アフリベルセプト(遺伝子組換え))について、治療の必要な未熟児網膜症(ROP)を有する早産児を対象とした新適応を日本と欧州で承認申請したと発表した。治療を必要とするROPは、網膜剥離に伴う重大な視覚障害や失明につながるおそれがある最も重篤な眼疾患のひとつ。毎年、世界で約5万人の新生児期を生き延びた早産児が、視力を脅かすROPを発症すると推定されている。

今回の申請は、第3相FIREFLEYE試験の最終結果と、進行中の後期第3相継続試験のFIREFLEYE NEXT試験の中間データに基づく。

FIREFLEYE試験は、治療の必要なROPを有する早産児を対象に、アフリベルセプト0.4 mg群を網膜光凝固術群と比較検討した初の無作為化前向き臨床試験。主要評価項目について、アフリベルセプト0.4mg群の網膜光凝固術群に対する非劣性を検証したところ、統計学的に有意な結果ではなかったが(奏効確率の群間差90%信用区間[CI]:−8.0%~+16.2%)、奏効確率はアフリベルセプト0.4mg群85.5%、網膜光凝固術群82.1%となった。バイエルは、「世界27か国で治療を受けたROP患者113例で、良好なベネフィット・リスクプロファイルを示した」としている。

独グライフスヴァルト大学医療センター眼科責任者のアンドレアス・シュタール教授はFIREFLEYE試験の結果について、「アフリベルセプト群は網膜光凝固術群よりも奏効確率が高い結果となった」とし、「アフリベルセプト群は大半の場合、1回の注射で効果が得られ、網膜光凝固術群よりもレスキュー治療が必要となる頻度が低く、全身麻酔の必要性も少ない結果となった」とコメントしている。
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