塩野義製薬と日立 シオノギグループのIT業務に関する中長期的・戦略的パートナーシップで基本合意
公開日時 2021/10/05 04:51
塩野義製薬と日立製作所は10月4日、シオノギグループのIT業務に関する中長期的・戦略的パートナーシップで基本合意書を締結したと発表した。グループ会社のシオノギデジタルサイエンスの戦略・企画業務を塩野義製薬に移し、同時にITシステムの運用・保守および一部開発業務をシオノギデジタルサイエンスから日立グループの日立医薬情報ソリューションズに移管する。2022年1月を目途に塩野義製薬が日立医薬情報に運用・保守および開発業務の委託を開始する。これに伴いグループ会社の一部従業員も日立医薬情報に移籍する。
今回の基本合意は、塩野義製薬とグループ会社のシオノギデジタルサイエンス、日立製作所とグループ会社の日立医薬情報の4社が絡む。こうした背景には、新型コロナの感染拡大に伴うビジネス転換があげられる。同社の中期経営計画「Shionogi Transformation Strategy 2030(STS2030)」において、従来の「創薬型製薬企業」からへルスケアサービスを提供する「HaaS企業」への変革を掲げている。今回の基本合意を踏まえ、DXの推進(戦略領域)とIT機能(実行領域)を有機的につなぎ、さらに強化させることを目的に舵を切ることになった。
具体的には、シオノギグループのIT戦略・企画およびIT全体のガバナンスを強化するため、シオノギデジタルサイエンスの戦略・企画業務を塩野義製薬に移すほか、ITシステムの運用・保守および一部開発業務をシオノギデジタルサイエンスから日立医薬情報ソリューションズに移管する。これに伴い、シオノギデジタルサイエンスの一部従業員は日立医薬情報ソリューションズに移籍し、デジタル技術やノウハウの利活用でキャリアアップを図る。
一方、日立製作所および日立医薬情報ソリューションズは、シオノギデジタルサイエンスから移籍する従業員とともに、シオノギグループのIT業務の一翼を担う。これによりシオノギグループのさらなる事業発展への貢献を目指す方針だ。今後4社は、緊密なパートナーシップのもとで具体的な取り組みに向けて詳細の検討・協議を進めていくとしている。