東和薬品 東大病院の新型コロナ特定臨床研究でナファモスタットを無償提供
公開日時 2021/08/02 04:50
東和薬品は7月30日、東大医学部附属病院で実施される新型コロナの特定臨床研究に、ナファモスタットを無償提供すると発表した。
研究は、「早期軽症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するナファモスタットメシル酸塩のウイルス抑制効果及び安全性並びに至適用量を検討する探索研究(代表研究者:森屋恭爾教授)」で、7月から研究を開始した。早期軽症の新型コロナ患者30例を対象に、30人を標準治療投与群、濃度の異なる同剤投与群—の3群に分け、ナファモスタット単剤のウイルス抑制効果や安全性、至適用量を検討する。提供されるのは、ナファモスタットメシル酸塩注用50mg「トーワ」、1600本分。
ナファモスタットの点滴静注製剤(製品名:フサン)の50mg製剤は、汎発性血管内血液凝固症(DIC)などの適応を有している。新型コロナの治療薬をめぐっては、第一三共、東京大学、理化学研究所、日医工の4者が同剤の吸入製剤について開発を進めていたが、安全性を理由に開発が中止されている。