協和キリン 持続型G-CSF製剤ジーラスタ 同種末梢血幹細胞移植に係る適応追加を一変申請
公開日時 2021/03/15 04:50
協和キリンは3月12日、持続型G-CSF製剤ジーラスタ(一般名:ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え))について、「同種末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員」に関する適応を追加する一変申請を行ったと発表した。レシピエントに移植する造血幹細胞をドナーから採取するために現在、連日投与型G-CSF製剤を3~6日間、毎日皮下注射するが、ジーラスタの今回の適応取得によって単回投与で済むようにし、ドナーの負担軽減につなげる。
同種末梢血幹細胞移植は、白血病などの悪性腫瘍や再生不良性貧血などの非腫瘍性血液疾患の治療法のひとつと位置づけられている。レシピエントに移植する造血幹細胞をドナーから採取するため、末梢血中へ造血幹細胞を動員する効能を持つ連日投与型 G-CSF 製剤が広く用いられている。連日投与型G-CSF製剤は1日1回または2回連日皮下投与し、投与4~6日目にかけて血液成分分離装置を用いてアフェレーシス(血球成分の分離・採取)を実施するのが一般的となっている。
同剤はキリン・アムジェン社から導入した持続型G-CSF 製剤。がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制の適応で、日本で2014年から販売している。キリン・アムジェン社は導入当時、アムジェンとキリンホールディングスの合弁会社だったが、17年に合弁解消で合意し、現在はアムジェン子会社となっている。