米FDA CAR-T細胞療法Breyanziを承認
公開日時 2021/02/09 04:50
米食品医薬品局(FDA)は2月5日、米Juno Therapeutics Inc社(ブリストルマイヤーズスクイブ社子会社)のCAR-T(キメラ抗原受容体T細胞)療法のBreyanzi(lisocabtagene maraleucel)について再発または難治性大細胞型B細胞リンパ腫の適応で承認した。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を含む一定のタイプの非ホジキンリンパ腫に対するFDA承認遺伝子療法としては3番目となった。
適応は、少なくとも2つ以上の全身療法に奏功しなかったか、もしくはその後再発したDLBCLを含む一定のタイプの成人における非ホジキンリンパ腫で、中枢神経系リンパ腫は適応としていない。FDAは、希少疾病薬、画期的新薬および先進再生医療(RMAT)の指定を行った。
有害事象としてサイトカイン放出症候群(CRS)や神経毒性によるイベント発現のリスクがあり、適正使用や市販後監視などを厳格に求めるREMS(リスク評価緩和戦略)の対象となった。また、FDAは長期安全性評価を行うために、当該製造業者に市販後観察研究の実施を求めた。
DLBCLは、成人における非ホジキンリンパ腫のよく見られるタイプ。米国では毎年、新規に7万7000例が非ホジキンリンパ腫と診断され、そのうち3例に1例がDLBCLと診断されている。