ロタウイルスワクチン 10月から定期接種化 MSDセミナー
公開日時 2020/09/18 04:50
MSDは9月17日、プレスセミナーを開催し、日本大学医学部小児科の森岡一朗教授がロタウイルスワクチン定期接種化の概要について説明した。ロタウイルスワクチン(製品名:ロタテック、効能・効果:ロタウイルスによる胃腸炎の予防)は、今年10月に定期接種化される。
森岡教授は「ロタウイルスは非常に感染力が強い。先進国においても乳幼児下痢症の主要原因で、院内感染や保育所などでの流行にも注意が必要」と指摘。「小児救急医療施設への受診者も多く、胃腸炎だけでなく時に重篤な合併症を引き起こす。5歳までに15~43人に1人がロタウイルス胃腸炎で入院している」として、ワクチンの重要性を強調した。
◎間⽋的な啼泣や不機嫌、⾎便、嘔吐等腸重積症を疑う症状あれば受診を
森岡教授は「ワクチン接種後に間⽋的な啼泣や不機嫌、⾎便、嘔吐等腸重積症を疑う症状がみられる場合は、速やかに医師の診察を受けさせる」と指摘。ワクチン接種後に吐き出した場合でも、追加のワクチン投与は必要ないとした。
ロタウイルス胃腸炎の治療では、抗ウイルス薬などの特殊な治療法はなく、対症療法が中心になる。森岡教授は、基本的には水分補給と電解質の補正が中心とし、「食事療法、薬物療法(整腸剤)を組み合わせる」としている。