エムスリー 新型コロナで患者の受療行動に変化 リアルタイムレポートで患者数を把握
公開日時 2020/05/12 04:50
エムスリーは5月11日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う患者の受療行動の変化をタイムリーに可視化する新サービスの提供を開始したと発表した。新型コロナへの感染リスクを回避する目的で、一般の患者が診療所や病院の定期受診を控える動きが出始めている。すでに一部の診療科では、受診抑制が顕在化しており、病院経営にも影響が出始めた。さらに医薬品の処方動向にも変化がみられている。同社は独自開発した患者数リアルタイムレポートを医療機関や製薬企業などに提供し、タイムリーで正確な意思決定に活用して欲しいとしている。
同サービスは、全国の医療現場で起きている診療実態を正確かつリアルタイムに把握する目的で、エムスリーが独自に構築したリアルワールドデータベース(2020年3月時点で延べ2600万患者分)をもとに作成している。
◎昨対比50%減の診療科などを可視化
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が急速に進んだ2月24日から4月20日までのデータをみると、患者数が昨年比50%以上減少した診療科が存在することが分かる。エムスリーは「呼吸器疾患での受診数が著しく減少している等、疾患領域やエリア等のセグメント毎の患者数や処方数について、週次データが毎週提供され、前週の市況を把握できる」と強調。提供するレポートでは、「疾患軸」、「エリア軸」、「年齢軸」、「性別軸」のそれぞれでデータが提供できるとした。