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GE薬協 価格カルテル踏まえ「適正な競争に関するGL」策定 法令遵守を再徹底

公開日時 2020/05/07 04:53
日本ジェネリック製薬協会(GE薬協)は、「日本ジェネリック製薬協会の会合における適正な競争に関するガイドライン」を発出し、会員企業に周知した。2019年6月に後発炭酸ランタンOD錠の価格カルテルに日本ケミファとコーアイセイが関与し、コーアイセイは独占禁止法の規定に基づく排除措置命令と課徴金納付命令を受けていた。GE薬協は、「協会加盟会社が独占禁止法違反で排除措置命令及び課徴金納付命令を公正取引委員会より受けた事態を重く受け止めている」として法令遵守の再徹底を呼びかけている。なお、日本ケミファはカルテル発覚後にGE薬協を退会している。

◎業界団体の会合の場が独禁法違反の協議の場に利用される可能性に言及


ガイドラインについてGE薬協は、「会員各社が独占禁止法その他の適用される競争法を遵守し、適切に団体活動を行うための手引き」に位置付けた。業界団体における会合の場が、独禁法違反の協議の場に利用される可能性があることから、同ガイドラインの策定に至ったとしている。

ガイドラインでは、会員企業や役職員に対し、競争法に違反した場合には「厳しい法的制裁や社会的信用の失墜につながる可能性があることを十分に認識」することを求めたうえで、ガイドラインを遵守した適切な行動を求めている。

◎委員会主催の「懇親会」で禁止事項が話題になった場合、懇親会は中止もしくは終了


会合の目的は合法的なものでなければならないとして、競争法の遵守を求めた。議題については会合の開催に先立ち、出席者への回覧を求め、出席者は競争法に関する懸念がある場合は、GE薬協の事務局に速やかに報告するよう求めた。事務局は競争法に抵触する懸念があると判断した場合は、会議の開催を延期するか、弁護士を出席させるなどとしている。また、議事録の作成なども求めた。委員会が主催する懇親会で禁止事項が話題になった場合は、参加者は直ちに発言の中止を求め、中止されない場合には懇親会を終了することなどとしている。

◎競争法に抵触する恐れのある会合内容を列挙

会合内容のうち競争法に抵触する恐れのある具体例には、①会員各社の価格、価格戦略、価格構成、値引き、クレジット条件、販売コスト、生産コスト、② 会員各社の販売数量、販売能力、生産数量、生産能力、在庫量、③ 会員各社の販売地域、生産地域、販売先、販売提携、④ 会員各社の投資計画(設備の投資・廃止、新技術の開発を含む)、販売計画、生産計画、需要予測、需要動向、⑤ 供給制限、顧客・販売地域の配分、特定の供給業者・顧客に対する不買 (売)、再販売価格の拘束、顧客との交渉内容、 ⑥ 設備又は技術の制限行為(設備の新増設の制限、技術の開発又は利用の制限) ―などをあげ、注意をよびかけた。

なお、GE薬協は価格カルテル後に独禁法を中心とした競争法の理解のために、「コンプライアンス特別研修会」を19年9月に実施している。


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