エムスリー 国がんの地域医療連携を支援 がん情報発信で機能分化推進を加速
公開日時 2020/02/20 04:50
エムスリーは2月19日、国立がん研究センター中央病院とともに、がん診療の情報発信を行うと発表した。エムスリーが運営する医療従事者専門サイト「m3.com」内に、国がん発のがん診療に関する最新情報を掲載・発信する。両者が連携して全国の医療従事者に最新のがん診療情報を届けることで、治療の質に影響する情報格差を解消し、がん診療の機能分化推進を加速化させる。
エムスリーによると、がん患者の受診行動として、診断を受けた患者の多くは地域をまたぎ、二次医療圏を超えて移動する傾向がある。一方で、各地域の医療者がWeb上で他の病院の詳細情報を得る手段がなく、各地域の医師には最新の病院・臨床情報がいきわたっていないのが現状だという。
国がんは、がん診療における日本最先端かつ高度ながん医療を提供し、日本のがん診療のハブ病院として全国のがん連携拠点病院・診療所などと連携を図っている。「m3.com」は日本の医師の9割にあたる28万人以上が登録するサイト。
両者は今回の取り組みを通じて、「医療者間における情報の格差を解消することで地域連携の円滑化、機能分化を推進する」とし、「がん患者さんが適切なタイミングで、適切な医療機関で治療を受けることのできる環境を整備する」としている。
今後の配信予定は、▽20年2月:国立がん研究センター中央病院の紹介、乳腺外科▽3月:乳腺外科▽4~5月:婦人腫瘍科▽6~7月:大腸外科▽7~8月:肝胆膵外科▽9~10月:頭頚部外科▽11~12月:血液腫瘍科――となる。