米FDA ジクロフェナクなど3剤のスィッチOTCを承認 処方箋薬は流通せず
公開日時 2020/02/20 04:49
米食品医薬品局(FDA)は2月14日、英・グラクソ・スミスクライン(GSK)の抗消炎剤Voltaren Arthritis Pain(ジクロフェナクナトリウム局所ゲル1%)、Alcon社の眼科用薬Pataday Twice Daily Relief(オロパタジン塩酸塩眼科用点眼剤、0.1%)ならびに同社のPataday Once Daily Relief(オロパタジン塩酸塩眼科用点眼剤、0.2%)のスイッチOTC(処方せん薬の一般用医薬品への転換)製品を承認した。今後、3剤の処方せん薬は流通しなくなり、OTC製品のみが市場に流通することになる。
Voltaren Arthritis Painの適応は、関節炎疼痛の一時的緩和。Pataday Once Twice Daily ReliefおよびPataday Once Daily Reliefの適応は、花粉、ブタクサ、イネ科植物、獣毛もしくは鱗屑による目の痒みおよび充血の一時的緩和。同剤は、医療用のVoltaren Gel 1%として、2007年に初めて変形性関節症における疼痛の緩和を適応として承認された非ステロイド抗炎症剤(NSAIDs)。
Pataday Twice Day Reliefは医療用として1996年にPatanolの製品名でアレルギー性結膜炎の兆候および症候の適応で承認された。Pataday Once Daily Reliefは医療用としてPatadayの製品名でアレルギー性結膜炎に伴う眼の痒みの治療薬として2004年に初めて承認された。両剤とも選択的H1受容体拮抗剤。
FDA医薬品評価研究センター(CBER)のKaren Mahoney非処方せん薬部部長代理は、スイッチOTCによる患者の医薬品アクセス向上について触れた。特に、「関節痛に悩む数百万の患者に新たな非オピオイド系薬剤の治療選択肢を提供することを含む」と特に同ジクロフェナクナトリウム局所ゲル1%のOTC製品への期待感を示した。
Alcon社のSergio Duplan北米地区社長は、アレルギー領域での眼科用製品やソリューションの提供に注力する。「米国において眼のアレルギーで5人に1人が経験する目の痒みを緩和する、(患者が)便利かつ容易にアクセスできるOTCの治療選択肢として処方せん薬と同じ力価を持つPatadayを発売できることを誇りに思う」コメントした。