塩野義 小児のAD/HD治療薬ビバンセを発売 武田とコ・プロ
公開日時 2019/12/04 04:50
塩野義製薬は12月3日、小児期の注意欠陥/多動性障害(AD/HD)治療薬ビバンセカプセル20mg、同30mg(一般名:リスデキサンフェタミンメシル酸塩)を発売した。同剤の導入元のシャイアーが武田薬品に買収されたことに伴い、武田薬品とコ・プロモーションする。薬価は20mg1カプセルが686.90円、30mg1カプセルが761.10円。1日1回朝、経口投与で用いる。
同剤は承認条件として、AD/HDの治療に精通した医師によって適正使用され、薬物依存を含むリスクなどを管理できる医療機関及び薬局でのみ取り扱われることが付された。このため両社は医師、薬剤師、患者の登録や同剤の流通に関して一元管理する適正流通管理システムを構築した。両社で運用していく。同剤は19年5月に薬価収載され、その約7か月後の発売開始となったが、塩野義によると、このシステムの構築に時間がかかったとしている。
同剤は1日1回投与のドパミン/ノルアドレナリン遊離促進・再取り込み阻害薬。プロドラッグテクノロジーを用いることで、投与後に体内で徐々に活性体に変換され、活性体の急激な血中濃度上昇を抑制するとともに、その血中濃度を持続的に維持することを目的にした製剤。塩野義が2011年11月に、シャイアーとの間で、日本における共同開発・商業化に関するライセンス契約を締結した。