本誌・現役MR意識調査 デキルMRの所属企業ランキング、第一三共が4年連続トップ
公開日時 2019/03/05 03:52
「メーカー、医師ともに良好な関係を築き、情報収集ルートを豊富に確保」「学術、それ以外が両方ハイレベル」「情報網が広く、行動パターンが他社と異なる」――。これらはミクス編集部が実施した現役MRを対象にした意識調査で、他社の“デキルMR”の何がスゴイのかを紹介してもらったコメントの抜粋だ。次の面会につなげたり、深いコミュニケーションを継続するための情報収集や周辺情報の把握など、先を見越した活動に一目置くMRは少なくないようだ。
調査は、ケアネットが運営するCareNet.comに登録しているMRやその上長(営業課長など)を対象に、1月8日に実施した。有効回答数は262人。調査方法はインターネットリサーチ。
ミクス編集部は毎年、MR意識調査を行っている。現役MRに他社の“デキルMR”を紹介してもらう質問を今年も行ったところ、回答者全体の66%となる174人(以下、推薦MR)がデキルMRを挙げた。
デキルMRの所属企業を集計したところ、第一三共が4年連続でトップとなった(図1)。2位は武田薬品、3位はアステラス製薬。この上位3社は16年調査から4年連続で順位、顔ぶれとも同じ。今回1位と2位の得票数はそれぞれ5票伸びた。推薦MRの担当別にデキルMRの所属企業ランクをみると、HP担当とGP担当に第一三共推しが多い(図2)。
■「全てにおいて抜け目がない」
デキルMRの何がスゴイのか。推薦MRからのコメント160件を分類したところ、「情報提供・収集力」と「医師・病院からの信頼獲得」が各22件でトップタイ、僅差の3位に「関係構築力」(21件)となった(図3)。信頼獲得と関係構築は近しい関係にあり、実質的には、医師との強固なリレーションを目の当たりにして、「スゴイな」「デキルな」と感じるシーンが多いといえそうだ。
信頼獲得や関係構築の背景には、優れた情報の提供・収集や、豊富な知識量がある。情報提供・収集関係では、「個々のニーズを把握する能力に長けており、関係構築がスムーズ」(デキルMR:田辺三菱製薬)、「医師のニーズをしっかり把握」(第一三共)など、特に情報収集能力の高さがMRの目に鮮烈に映ったようだ(表)。
知識量の面でも、「必要な情報は他社品でも把握」(大鵬薬品)、「自社品だけでなく、周辺情報等、医師が聞きたくなる内容の情報を持っている」(MSD)など、自社品以外の知識の豊富さに目を奪われた模様だ。
もちろん、全てのスキルが素晴らしいデキルMRもいる。「ハイレベル・そつがない」MRとして、「全てにおいて抜け目がない」(第一三共)、「総合的に欠点がない」(武田薬品)、「学術、それ以外がハイレベル」(ノバルティスファーマ)――などがみられた。
MR意識調査2019年版の結果はミクス19年3月号に掲載しています。ミクスOnlineでは有料会員限定でこちらからアクセスできます。