【World Topicss】CESが医師の継続教育認定カンファレンスに
公開日時 2019/02/04 03:50
2019年、CESは史上初めて医師をはじめとする医療専門職者の免許更新の単位と認定される継続医療教育(CME : continuing medical education)プログラムを提供することになった。1月10日に開催されたDisruptive Innovation of Healthcare である。
https://www.ces.tech/conference/Disruptive-Innovations-in-Health-Care-CME-Accredited.aspx
プログラムは、薬物依存患者の治療支援や慢性疾患患者の疾患管理支援などFDAが承認したデジタル治療アプリやプログラム、バーチャル・ナースによる患者の遠隔見守りサービスの有効性などを検討し、またテレヘルスが今後どのように医療を変えていくか、さらにはAIの導入により医療の質がどう改善できるかなど最先端のテクノロジーを網羅した内容であった。
背景には、医療用の(FDAの承認を受けた)各種診断機器が小型化・ワイヤレス化し、医療専門職はもとより一般消費者にも手軽に使える機器として普及し始めた事実がある。医療従事者はこれらの技術動向を無視しては仕事が成り立たない時代になった。CESとの関わりは、これらの機器メーカーが、いわゆるヘルステックやデジタルヘルス系の新しいコンファレンスやコンベンションのメンバーというよりは、むしろ伝統的にCESのテリトリーで育ってきた企業であるという事実が大きい。
この新しいトレンドが「CESのヘルスケア・ウェルネス機器敢えて医療機器を標榜しない(したがい敢えてFDAの承認申請はしない)ウェラブルなどのコンシューマー・グッズ」という常識を覆した。医療関係者にはエポックメーキングな変化である。(医療ジャーナリスト 西村由美子)