C肝薬・マヴィレット 市場拡大特例に該当で四半期再算定 きょう中医協で審議へ
公開日時 2018/11/14 03:52
厚労省は11月14日の中医協総会に、C型肝炎治療薬・マヴィレット配合錠(アッヴィ合同会社)を特例拡大再算定の適応とし、薬価を引き下げることを提案する。6月診療分のNDBデータを活用し、「年間販売額が1000億円超1500億円以下かつ、基準年間販売額の1.5倍超」の条件に該当すると判断した。中医協で了承されれば、最大で薬価は25%引き下げられることになる。四半期再算定の適用は、抗がん剤・オプジーボに次ぐ2剤目。市場拡大を理由とした適用は初となる。
マヴィレット配合錠は2017年11月27日にアッヴィ合同会社から発売された。C型肝炎市場は、ハーボニー配合錠など経口の革新的新薬が登場し、市場規模は縮小傾向にある。ただ、同剤はすべての主要なジェノタイプに効果を示すほか、直接作用型抗ウイルス薬(DAA)既治療の患者や腎機能障害患者にも投与できるなどの特長がある。投与期間を既存薬の12週間から8週間に短縮することも可能にした。
同剤のこうした既存薬のアンメット・メディカルニーズを満たす特徴が市場に評価され、急速な浸透が進んだ。18年上半期(1~6月)に薬価ベースで758億円を売上げ、一気に国内医療用医薬品の売上高トップにのぼりつめていた。薬価収載時の中医協資料によると、市場予測(ピーク時2年後)の投与患者数は8900人、販売金額は377億円としていた。
同剤の現行薬価は、2万4180.20円。中医協で了承されれば、1万8135.20円まで引き下げられる。適用日は、医療機関の在庫などへの影響を考慮し、2019年2月1日。