AZとMSD PARP阻害薬リムパーザをコ・プロ がん領域の強化狙い
公開日時 2018/06/29 03:50
アストラゼネカ(AZ)とMSDは6月28日、AZが製造販売するPARP阻害薬リムパーザ(一般名:オラパリブ)について、がん領域の強化を図るグローバルの戦略的提携にもとづくコ・プロモーションを日本でも始めると発表した。7月1日から実施する。
同剤は、がん細胞に特異的に細胞死を誘導する作用を持つとされる世界初のPARP阻害薬。日本では2018年1月に「白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣がんにおける維持療法」で承認され、近く「がん化学療法治療歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん」を効能・効果に追加する承認が見込まれる。
このコ・プロは、2017年7月、英AZと米メルクによるオラパリブ(日本製品名:リムパーザ)、開発中のMEK阻害剤セルメチニブ(日本での開発状況非開示)の共同開発・商業化に関する戦略的提携に基づくもの。この中には各々の社が単独で、AZの抗PD-L1抗体デュルバルマブ(日本での予定製品名:イミフィンジ)もしくはメルクの抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(日本製品名:キイトルーダ)との併用療法としてオラパリブ、セルメチニブを開発することも盛り込まれている。