持田製薬 新規高純度EPA製剤の開発・商業化権、アマリン社に導出 日本の権利は持田保持
公開日時 2018/06/13 03:50
持田製薬は6月12日、新規高純度EPA製剤の開発・商業化権をアイルランドのアマリン社に導出するライセンス契約を締結したと発表した。アマリンは「米国および他地域」の権利を得たが、少なくともこのなかに日本は含まれておらず、日本の権利は持田が保持する。持田は契約一時金や開発進展などに応じたマイルストーンフィー、製品上市後に販売額に応じたロイヤリティを受け取る。具体的な金額など詳細は非開示。
持田広報部によると、新規高純度EPA製剤は同社が販売するエパデールではなく、新規のものという。アマリンは持田が保有する新規高純度EPA製剤技術を利用して、米国などで製品開発・商業化に取り組む。なお、持田が新規の高純度EPA製剤を国内開発しているかどうかは「一切開示していない」(広報部)としている。
エパデールは、EPAの高純度な精製技術と大量生産能力を持つ日本水産より原体の供給を受けている。今回のアマリンとの契約には、日本水産からの原体供給も入っている。
アマリンは脂質科学における豊富な経験から、多価不飽和脂肪酸の医薬品としてのポテンシャルに着目した循環器疾患治療薬の商品化と開発に重点を置く製薬企業。同社最初のFDA承認医薬品であるVascepaは、米国で処方箋薬として入手可能な高純度EPA製剤で、重度の高トリグリセリド血症患者の血中トリグリセリド値の改善に使用されている。