厚労省 重大な副作用で添付文書改訂指示 トスフロキサシンに「腎性尿崩症」明記
公開日時 2018/04/20 03:52
厚労省医薬・生活衛生局は4月19日、新たな重大な副作用が判明した医療用薬について、添付文書を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知で指示した。この中で抗菌薬トスフロキサシンは、1日の尿が3リットル以上に増え、のどの渇きなどが起こる「腎性尿崩症」を重大な副作用として添付文書に明記することになった。
改訂指示のあった製品と概要は次のとおり。
▽オゼックス錠、同細粒小児用(トスフロキサシントシル酸塩水和物、富山化学)
▽トスキサシン錠(同、マイランEPD)他
指示概要:「重大な副作用」に「腎性尿崩症」を追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):2例(死亡例なし)
薬効分類:624 合成抗菌剤
▽マリゼブ錠(オマリグリプチン、MSD)
▽ザファテック錠(トレラグリプチンコハク酸塩、武田薬品)
▽オングリザ錠(サキサグリプチン水和物、協和発酵キリン)
指示概要:「重大な副作用」に「類天疱瘡」を追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):
マリゼブ3例、ザファテック1例、オングリザ2例 (いずれも死亡例なし)
薬効分類:396糖尿病用剤
2型糖尿病に用いるDPP-4阻害薬。
▽キイトルーダ点滴静注(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)、MSD)
指示概要:「重大な副作用」に「硬化性胆管炎」を追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):3例(死亡例なし)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬
非小細胞肺がんなどに用いる抗PD-1抗体。小野薬品のオプジーボには既にこの副作用は記載されている。
▽ロイスタチン注(クラドリビン、ヤンセンファーマ)
指示概要:「重大な副作用」に「進行性多巣性白質脳症」を追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):0例(海外症例が集積等から、専
門委員の意見も踏まえ改訂が適切と判断)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬