AZ AI活用した医薬業界向け自動翻訳システム、NICTと共同開発 承認申請を迅速化へ
公開日時 2018/05/17 03:50
アストラゼネカ(AZ)はこのほど、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と、人工知能(AI)を活用した医薬業界向け自動翻訳システムを共同で研究開発する契約を締結したと発表した。国際共同治験が主流となるなか、迅速かつ適切な翻訳へのニーズが高まっている。AIによる精度の高い自動翻訳が可能になると、例えば新薬をはじめとする薬事申請をより迅速に行うことができるようになるとしている。
研究開発のスケジュールや予算は開示していない。NICTは総務省とともに「翻訳バンク」を運用しており、翻訳データを集積して日本の翻訳技術の多分野化、高精度化に取り組んでいる。NICTが製薬企業と契約するのは今回が初めて。
共同開発では、NICTの最先端のAI翻訳エンジン「TexTra」を用いる。AZはNICTに自社の対訳データを提供する。そして、医薬分野に特化した自動翻訳システムの実用に向けて共同で検証し、AZはカスタマイズされた翻訳システムの使用権利を得る。AZ広報部は本誌取材に、カスタマイズされた部分はAZのみが使えるが、翻訳バンクに広く取り込まれるデータは今後、業界で広く使われる可能性はあると説明した。
AZの谷口忠明・研究開発本部長は、「最先端の素晴らしい技術を持つNICTとAI翻訳を共同開発できることを非常に嬉しく思う」とし、「医薬品開発に対応できるAI翻訳エンジンは、グローバル医薬品開発プロセスに革新的な変化とベネフィットをもたらす」とコメントしている。