スズケン 希望退職者を募集 350人程度
公開日時 2017/08/29 03:51
スズケンは8月28日、希望退職者の募集を行うと発表した。後発医薬品の使用促進に伴う長期収載品の減少の加速、新薬の小粒化などで従来の事業モデルでは利益創出が難しくなっている。その中で同社が5月に発表した2019年度までの中期成長戦略では新たなモデルへの挑戦をうたう一方で、コスト構造改革を進め、利益体質を強化するとしており、希望退職はその一環で実施するもの。スズケン本体と子会社のサンキ、アスティス、翔薬を含め4社で正社員350人程度を募集する。4社の従業員約6000人(正社員)の約6%にあたる。
募集期間は11月1日~15日、退職日は12月31日。所定の退職金に特別一時金を加算する。年齢等の対象者の条件や、各社ごとに募集人員の有無、350人を前提とした特別損失額は開示していない。募集人員を350人程度としたことについて同社は「社内の販管費の削減目標に鑑みたもの」と説明している。
同社によると、希望退職者の募集は今回含め5回目。過去4回の実施時期(退職日基準)と退職者数は次のとおり。▽1999年12月135人(スズケン単体)▽2005年6月223人(同)▽2008年12月157人(同)▽2012年9月694名(スズケンほか子会社2社含む)。
13年度以降の同社の連結業績を見ると、売上高は1兆9882億円から16年度は2兆1269億円となり、17年度は2兆1000億円を見込む。営業利益は178億円から16年度は187億円となり、17年度は121億円を見込む。17年度見込みは業績を一時的に押し上げたC型肝炎薬の市場の縮小が大きく影響している。