EAファーマ 慢性便秘症治療薬AJG533を国内申請 承認取得後は持田と共同販売
公開日時 2017/02/03 03:50
EAファーマと持田製薬は2月1日、両社が慢性便秘症治療薬として開発した「AJG533」(開発コード、一般名:エロビキシバット水和物)について、EAファーマが同日に日本で承認申請したと発表した。承認取得後は同一製品名で共同販売する。
AJG533は、胆汁酸の再吸収にかかわるトランスポーターを阻害し、自然な排便を促す新規機序の治療薬。1日1回経口投与で用いる。
申請に用いた国内フェーズ3試験では、慢性便秘症患者を対象にAJG533またはプラセボを1日1回14日間投与したところ、主要評価項目の自発排便(=下剤、浣腸、摘便なしに発現する排便)回数の変化量で有意な改善が認められ、安全性では「重篤な有害事象は認められなかった」としている。
EAファーマは消化器領域のスペシャリティファーマ。前身の味の素製薬が「最速での開発を推進したい」との理由から、持田と共同開発・販売契約を締結した。
持田は重点領域に消化器を位置付けていないものの、▽広く内科領域を得意とし、品目ごとにビジネス展開している▽16年11月に発売した潰瘍性大腸炎治療薬リアルダ錠、便秘症などに用いるジェネリックの酸化マグネシウム錠との営業面での相乗効果が期待できる――ことからAJG533を手掛けることにした。
味の素と持田は、降圧剤アテレック錠や速効型食後血糖降下薬ファスティック錠で製造販売元が味の素(現EAファーマ)、販売会社が持田であり、長く協業関係にある。
【訂正】
下線部に誤りがありました。訂正します。(2月3日9時10分)