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16年7~9月国内医療用薬市場は2.4%縮小 C肝薬ソバルディ大幅減などで

公開日時 2016/11/02 03:52

IMSジャパンは11月1日、日本の2016年第3四半期(7~9月)の医療用医薬品市場データを発表し、市場は薬価ベースで前年同期に比べ2.4%縮小したことがわかった。4月に6%超の薬価改定があったにもかかわらず、16年第2四半期(4~6月)はC型肝炎薬ハーボニー、同ソバルディ、がん免疫療法薬オプジーボの急拡大で市場は前年同期比2.5%成長したが、第3四半期はソバルディの大幅減もあって市場全体が縮小した。16年第1四半期(1~3月)、第2四半期、第3四半期と製品売上の推移をみると、ハーボニーやソバルディは急激に減少し、オプジーボは成長基調にあることも判明した。

文末の「関連ファイル」に16年7~9月の医療用医薬品市場の規模、売上上位10薬効、売上上位10製品のほか、ハーボニーなどの16年の売上推移をまとめた資料を掲載しました。11月2日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります。

ソバルディの前年同期(=15年第3四半期)の売上は432億円だったが、16年第3四半期は191億円と56%減となった。加えて、16年第3四半期は薬価改定や後発医薬品(以下、GE)の使用促進の影響もあって、市場全体が縮小した。ちなみに売上上位10製品のうち、ハーボニー、オプジーボ、PPIネキシウムを除く7製品はいずれもマイナス成長で、薬価改定の影響とみて間違いないだろう。

■C肝薬ハーボニー 16年1~9月の売上2663億円、4~9月でも1000億円突破

15年9月に新発売したハーボニーの売上は、15年第4四半期(10月~12月)1100億円、16年第1四半期1516億円、第2四半期697億円、第3四半期448億円――と16年は右肩下がりに推移しているが、それでも四半期ごとの製品売上ランキングは全て第1位。売上規模は他剤に比べて群を抜いて大きく、16年1~9月の売上は計2663億円と突出している。4~9月の6か月でも売上は1000億円を突破した。

オプジーボは15年12月に非小細胞肺がんの適応を追加したことをきっかけに急拡大している。IMSは四半期ごとに売上上位10製品のみ売上を開示しており、オプジーボの16年第1四半期の売上は不明だが、第2四半期は265億円(売上ランク第3位)、第3四半期は311億円(同2位)――だった。4~9月の6か月の売上は計600億円弱で、16年度売上で1000億円を突破するのは確実とみられる。

■抗腫瘍薬の売上トップ製品 アバスチンに代わってオプジーボに

16年第3四半期の市場規模は2兆5167億円(前年同期比2.4%減)。前回の薬価改定年だった14年の第3四半期は前年同期比0%の横ばい、前年15年第3四半期は7.4%増だった。

16年第3四半期を市場別にみると、100床以上の病院市場は1兆991億円(1.6%増)、100床未満の開業医市場は5083億円(4.1%減)、主に調剤薬局で構成される「薬局その他」市場は9093億円(5.8%減)――。病院市場は14年第3四半期からプラス成長が続き、15年第2四半期から連続1兆円超となっている。

薬効別の売上規模にみる上位10薬効は、トップは引き続き抗腫瘍薬。ただ、抗腫瘍薬の薬効内トップ製品はアバスチンに代わってオプジーボとなった。薬効別ランキングの2位は糖尿病治療薬で順位をひとつ上げ、これまで2位だったレニン-アンジオテンシン(RA)系作用薬が3位に順位を下げた。糖尿病治療薬の成長率は0.8%の微増であり、GEが市場浸透しているRA系作用薬の6.7%減が順位の変動に影響した。

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